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腰椎椎間板ヘルニアの基本的知識

腰椎椎間板ヘルニアとは、

椎間板を構成している髄核または線維輪内層が、周囲を取り囲んでいる線維輪を穿破して、本来の位置から周囲へ向かって突出した状態。

男女比は約2~3:1であり、好発年代は男女ともに20~40歳代

高位別では、L4/5椎間、次いでL5/S1間が多い。若年者ではL5/S1椎間が多く、40歳以上ではL4/5椎間が多い。

髄核の水分含有量は小児期で88%、老年で66%といわれているが、変性椎間板ではこの含有率が減少する。これに反復する捻転負荷が加わると線維輪に放射状亀裂が形成され、椎間板ヘルニアが発生すると考えられている。

線維輪の放射状亀裂とヘルニアの脱出は後外側に多く発生する。線維輪の後外側部は、胎生期の線維輪への栄養血管の侵入部位であるため、他の部位よりも組織が粗で弱いことがその理由として考えられている。


腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドラインの診断基準

①腰・下肢痛を有する(主に片側、ないしは片側優位)
②安静時にも症状を有する
③SLR testは70°以下陽性(ただし高齢者では絶対条件ではない)
④MRIなど画像所見で椎間板の突出がみられ、脊柱管狭窄所見を合併していない
⑤症状と画像所見とが一致する


自覚症状の特徴は、

腰痛、下肢痛、および下肢のしびれである。腰痛は必ずしも椎間板ヘルニア全例に認められる訳ではない。下肢痛やしびれは椎間板ヘルニアにより障害を受けている神経の支配領域に一致した部位に生じる。また、その部位に様々な程度の神経脱落所見が認められる。

「脊柱理学療法マネジメント」より引用


身体所見では、

一般に、腰椎前屈で症状が増強する。加えて、神経根刺激症状が特徴的。

SLR testが陽性の場合は、L4/5あるいはL5/S1椎間板ヘルニアが疑われる。

下肢の伸展挙上により、坐骨神経に緊張がかかり、坐骨神経領域に疼痛が放散する。

FNS testが陽性の場合は、L3/4あるいはそれより上位の椎間板ヘルニアが疑われる。

また、椎間板ヘルニアにより障害を受けた神経の支配領域の知覚、運動、および深部反射に異常が生じる場合がある。

中心性で大きなヘルニアの場合には、まれに両下肢、会陰部の異常知覚や膀胱直腸障害などの馬尾障害を呈することがあり、早期の手術適応となる。

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たくみロドリゲス@理学療法士

理学療法士/日本でトップクラスの手術数を誇る人工関節センターを経て、現在整形外科クリニック勤務🏥/毎年研究報告、論文執筆実施📖研究を通して、適切なEBMを追求中✌️ Twitter➡️https://mobile.twitter.com/TakumiRodrigues
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