コラム: 初心に帰って ❷ 横への動き、前後への動き
「コラム: 初心に帰って」
「コラム: 初心に帰って」2本目のトピックは、『横への動き、前後への動き』だ。
ジュニア選手を育成して一年、重要だと感じた三つの要素を紹介する二日目。
今日は『コート上での前後左右の動き』についてだ。
横への動き
横への動きはどのような場面で重要になるのだろうか。正解は「どの場面でも」だ。
例えば、真正面にボールが来た時でさえも、ボールに対して横に立たなければならない。英語で言う、”Sideways On” のことだ↓。
この際、フットワークでボールの横(正確には斜め後ろ)に入る必要があるのだが、ジュニアの生徒に指摘したいのが「足を止めない」という事だ。
足を止めてしまったら、反応できるはずの球も、気づいた頃には返せない位置まで飛んできてしまっているだろう。
足を止めてしまったら、ボールとの距離が近すぎる状態、あるいは遠すぎる状態で、スイングを開始してしまう。
動画でのアルカロスのように、常に足を動かし、ルブレフの球が正面に来た時には、サイドステップで移動する必要があるのだ。
前後への動き
前後ろへの動きは、ジュニアにとって特に練習しなければならない要素の一つだ。
ただ、大抵のレッスンでは、左右の動きについてのトレーニングが多いため、ジュニアは横へは俊敏に動けても、深く高く弾む球や、短く低い球には弱い傾向にある。
前回も話した、短いショットがフォア側に来た場面では、グリップチェンジが鍵だと行ったが、そのたまに追いつく「反応」と「フットワーク」はその鍵の鍵である。
いかにして即座に状況判断をするか、つまりは、どれだけ早く相手のショットを察知するかが重要なのだ。
深くに入った球にも、すぐに反応し、ポジションを下げ、ラケットスイングを開始する。
この時、重要なのが、ネットに体の正面を向けながら下がること。
この動きは、テニス独特であるため、この技術の練習は非常に重要だ。
トレーニング案
動きを練習するのに、まずはラケットなしの運動が一番である。
スパイダーウォーク
以下のようにコーンを6つ用意し、左側のコーンにだけボールを設置する。
このセッティングを隣にもう一つ儲ける、つまりは、ハーフコートで一つずつ作る。
トレーニングとしては、生徒を二つのグループに分け、ジュニアたちはベースラインから順に、左右へとボールを運び、三つとも運び終えたら、列に並ぶ次の人にバトンタッチ。先に運び終えた方のグループが勝ちだ。
一週目が終わったら、次はネットのコーンから順にボールを運ぶ。この際、後ろへ向いてはダメで、バックステップの練習を重点的に。
次に、ラケットありの運動の紹介。
ランダム球だし from the net
ラケットで合計6球、球だしを行うのだが、最後の二つのショットはアプローチショットとボレー、それ以外はバックハンドストロークかフォアハンドストロークかは指示されない。
簡単すぎる場合は、ストロークショットの球だしを深くしたり、浅くしたりして、反応能力を鍛える。
アプローチショットの球だしをドロップショットにしても良い。
最後に
コーチとして正直に言うとしたら、ある程度ボールが打てるようになってからの上達は個人のモチベーション次第である。
上手くなりたい人は、プロの動画を見たり、コートでそのテクニックを真似したりして、上手くなるほかあまり方法がないのだ。
自身は、指導者が教えてくれたと言うより、強いプレーヤーと練習する中で、独学で技術を学んだ。
他の人にアドバイスを聞いたり、経験のあるコーチに教えてもらったりは本当に自分が上手くなりたいと思う心意気からくるものなのだ。
だから、上手くなりたいと強く思うプレーヤーにこれからも積極的に情報発信していきたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?