かみつく夫婦と子供

かみつく子供と夫婦の心の治め合い

(さんさい 2017年7月号より転載)


 長男が十カ月になったころのある日、いつものように授乳を始めた。すると、イタッ!突然の痛みが……。なんと子供がおっぱいをかんできた。下の歯は立派に二本、上の歯も生え始めたときだったので、それはもうめちゃくちゃ痛かった。怒ると面白がって余計にかむ。それでも頑張ってあげていたがやっぱりかむ。その日だけで十回以上かまれた。次も日も恐る恐るあげてみたがやっぱりかむ。

 これはたまらない!と思ってネットで調べてみると「おっぱいの出が悪いからだ」とか、「寂しいからだ」とかかいてありいろいろと試してみたが、やっぱり全然ダメだった。困り果てて、会長様にお諭しを伺った。するとすぐに「主人にかみついているのかな?」と笑顔で教えてくださった。


 いつも会長様は、神殿で「どんな小さいことも子供に現れてくるのは、親夫婦の心得違いだよ。特に七歳のまでは母親の心の影響が大きいよ」とお話をされているので、今回は私の心かなと悟った。
 私は、ただただ子供に元気に育ってほしいから無償の愛上で育てているつもりなのに、子供はそれをかみついてきた。もしかしたら同じようなことを私が主人にしているのかも……と、直接主人の胸の内を聞いてみた。すると、
「実は、最近何かかみ合わないなと悩んでいたんだ。俺が相談を言ったときでも、真由美は相談と取られずカッとなったり言い返したりしてたよ。それに何か思いを伝えようとしているときでも、全部『でも!』と返してきてたよ。」
 私はハッとした、本当にそうだ!
 これまでも私は、最近主人がそっけなかったので、あれ?疲れているのかな?と思っていて、だんだん悲しさやイライラも相まって、私はこんなに頑張って合わせようとしているのに!と不足すらしていた。だから主人の言葉を聞いたときに、初めて主人にかみついていた自分に気付き、心から申し訳かなかった!と反省した。すぐに神様、主人に手をついておわびさせてもらった。同時に、かみつく心や言葉を出さないようにします!と心定めをさせていただいた。


 すると次の日には、一日十回かまれていたのが三回になり、そのまた翌日には一回になり、三日目で完全にかまれなくなった。それから二度とかまれることはなくなった。……。
 子供の身上事情は、子供の将来を早くから神様が教えてくださっているのだと聞かせていただく。私があのとき、あのまま毎日主人にかみつく言葉や心を使い続けていたら、三十年後には私たち夫婦も子供も本当に恐ろしい因縁通りの姿になってしまうかもしれない。こうして子供を通して、見えてくる前から神様に教えていただける、このお道は本当にありがたい。多くの人に伝えていきたいと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?