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『宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど』(ラジオ番組)

【内容】
脚本家で俳優の宮藤官九郎が、色んな職業の人の愚痴を聴くという番組。

以前、夜のラジオの帯番組の1コーナーとしてやっていたコーナーで、番組がなくなりコーナーだけが独立して番組化したもの。

【感想】
色んな職業のネガティブな面を笑い飛ばして聴くことでエンタメにするという新しいタイプの番組。
AMラジオ的な笑いのセンスと、わりと左寄りな報道をするTBSラジオという局の性質、そして元々放送作家もやっていたりもした宮藤官九郎がナビゲーターをすることで、笑いながらも考えさせられる部分もあったり…

毎回色んな職業の人が登場します。
キツくて大変だという歯科技工士や、世間の理解がないという人材コンサルタントとか…

今回はアニメーターさんの愚痴でした。
毎回、色んな職業の素人を2〜3人読んできて、宮藤官九郎が話を聴くのですが、愚痴の内容も面白いですが、ちょこちょこと入れる突っ込みも、重くなりそうな会話を程よく笑いの方向に持っていっているのも良いなあと…
(回によっては不謹慎めな突っ込みとか、ギリギリなものがあってりとかもしますが…)

今回のアニメーターさんの回は、兎に角、賃金が安く、保証がなく、労働環境がキツいという話なのに、なんだかちょっとした漫談でも聴いているみたいに笑いながら聴けました。
聴いていて、以前、仕事でアニメスタジオを訪ねた時の独特の匂いとか、雰囲気を思い出しました。
泊まり込みで仕事している人も多いので、ホワイトカラー(?)の事務所なのに、ちょっとした生活臭というか独特の臭いがしたなあと…
ただ、厳しい職場と聴いていたのですが、やはり好きな仕事にしているということもあってか、凄く自由な空気も流れていたような…

今回、出演していたアニメーターさんは、同居している彼女から別れを切り出されて、半年間作品につきっきりで、新しい部屋探しのも大変だったとか…
アニメーターが自分の技術を見せつけるための作画、『ドヤ作画』なんていうパワーワードも出てきたりしてとても面白かったです。
あと、アニメーター視点で凄いアニメはという質問に、
押井守監督作の『人狼』が最後のセル映画として凄いとか、『海獣の子供』、『天元突破グレンラガン』とか、
なるほどねぇ…といったタイトルが上がってきていたのも印象に残りました。

あと、近年は待遇も以前よりも良くはなっていて、アニメーター希望者も増えているとのことでした。
まだまだ、手描きのアニメーションは観られるようでちょっと安心したりしました。

あとこの番組は、脚本書いたりお話を作ったりする人にとっては、ネタの宝庫みたいなものだなあと感じたりしました。
もしかすると、この番組の中で語られた話が、これからの宮藤官九郎作品のエピソードとして使われていたりもするのかも知れないし、それはそれで別の楽しみ方が出来るのではと思ったりもしています。

※画像は生成AIで作成しているので、記事の内容とは関係ありません。

https://www.tbsradio.jp/gc/

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