CFA Level 1 合格体験記

はじめまして!てんてんこと申します。
2023年11月にCFA Level 1を初めて受験し、無事合格しました。
受験に際し、先輩方の体験記は何度も読み返し大変励みと参考になったので、これから受験を考えている方に少しでお役に立てればと思い書いてみました。


プロフィール

年齢:20代後半
スペック:私大文系卒(人文系の学部) 、金融営業、米国駐在中、帰国子女。
金融知識:特にこれといった資格ゼロ。新卒よりグローバル系の部署でコーポレートファイナンスをかじる程度。
英語力:TOEIC 990点、TOEFL iBT 116点

受験のきっかけ

単身赴任ゆえに特に休日は時間に余裕があるため、せっかくなら何か形に残り、今後のキャリアアップにも役立ちそうなことに挑戦したいなと思ったのがきっかけです。
前述の通り新卒から一貫してコーポレートファイナンスしか殆ど触れてきていないことにどことなく焦りと新たなものに触れてみたいという興味が数年湧いていたことも影響あるかと思います。

米国当地の夜間MBAやUSCPA(米国公認会計士)等、色々調べた結果、金銭や時間との兼ね合いの他、ファイナンス全般を英語で学ぶことができ海外で広く認知されているCFAを受験することに決めました。
ちょうどCFAがCBTに変更された翌年で、1年間に受験可能な回数が増えたことも後押しになりました。

勉強法

利用教材

・Schweser Notes (Essential Pack)
・CFA協会 オンラインのPractice Problems 及びMock Exams
・CFA 学習Tips (https://triumphmind.com/cfa/)
・300 Hours

実は当初2022年8月に2023年2月受験で軽い気持ちで申し込んだのですが、仕事及びプライベートでバタバタしてしまい、一旦とりあえず2023年11月まで同年で延ばせるだけ引き延ばしました笑
ひと段落した後もダラダラとなかなか本腰をいれず、気付けば7月(!)。2024年からのカリキュラム及び試験範囲の改訂も知り、Deferral Feeに加えて教材と受験料まで再度払いたくない‼と一気に本腰を入れました。

トピックを勉強する順番は皆さんのNotesの体験記や300 Hoursの記事(https://300hours.com/cfa-level-1-study-order/) を参照に下記の順番で進める計画を立てました。
SchweserのChapter毎に読み進め大まかな流れを把握→CFAオンラインpractice問題を解く→不明な箇所を確認、ひたすら繰り返していく日々でした。

各トピックの勉強する順番

Quantitative Methods (Common Probability Distributionsまで) / Financial Statement & Analysis / Corporate Issuers / Fixed Income / Equity / Economics / Quantitative Methods (残り) / Ethics /Portfolio Management /Alternative Investments / Derivatives

しかしながらやはり開始時期が遅く、9月末時点で上記のEconomicsの1周目までしか終了しておらずかなり焦りました。
というのも、コーポレートファイナンスをかじっているなりにQuanta前半からEconomicsまではなんとな~くでも理解する前提知識はあるのですが、人文系出身で全く統計学に触れたことなく、Sampling and Estimation以降はもう何度読んでも全く進まず、、、
一旦横に置いてEthicsを開いてもふわっとしてイマイチよくわからない!本当に頭に入ってこない!

絶望的な気持ちでいた時に、先輩方の体験記でよく目にしたCFA学習Tipsに藁にすがる思いで申込みました。
受験直前にあれもこれも焦って手を出すというあるあるの悪いパターンですが、結果として合格できた大きな要因と思ってます。

CFA学習Tipsは各Reading毎に概要と重要な要点をかみ砕いて説明した約20分の日本語の動画の他、受験時期に応じたスタディグループを開催しており、私は動画を非常に重宝しました。(スタディグループは時差と、もう圧倒的に時間足りなくて参加できず)

英語で文章を読むことに抵抗はさほど無いのですが、やはり背景知識が無いものは見栄を張らずに、素直にひとまず日本語でインプットした方が圧倒的に理解が早いと何度も反省しました。

そして10月以降は思いきって下記の学習スケジュールと方法に切り替えました。

10月以降の学習法

  1. Quantitative Method 及びEthicsまで1周目を早期に終了させる

  2. Financial Reporting Analysis, Corp Issuer, Equity, Fixed Income, Quantitative Method, Ethicsの6トピックをCFA 学習Tips動画で2倍速再生し要点復習。

  3. 上記6トピックを都度、CFA オンラインPractice Problemを2周目解く  →この時、苦手箇所と出そうだなと思う問題はフラグを立てておく。理解しきれていない概念や何度も忘れてしまう箇所は、ある程度背景からトピック毎に自作ノートに書きこむ。

  4. Portfolio Management /Alternative Investments / DerivativesはCFA 学習Tips動画を2倍速で再生し大まかな流れを把握した上でSchweserを読み込む (この時点で1周目なの冷静にヤバい苦笑)

  5. 上記4の3科目に関し、CFA オンラインPractice Problemを1周目解き、3と同様に重要そうな箇所は自作ノートに書きこむ

  6. フラグ立てた箇所を中心にひたすら解き、自作ノートを何度も読み返し書き足す。

試験までの1か月半はとにかく動画をぶん回し、演習して問題を解き、配点高いトピックを中心に自分の苦手と知らない箇所をつぶしていくことに集中しました。
大変なりに、自分が興味ある分野を勉強して少しずつ理解が深まる感覚は楽しく、また時間ない焦りとストレスが日に日に大きくなる中(ただただ自業自得)、自分が本当に勉強したい分野なんだと確信もてたことは励みでした。

試験結果と試験を振り返って

試験結果


試験当日はあまり感触が良くなく、正直厳しいかなぁと凹みましたので、合格通知をみたときは本当に嬉しかったです。
各トピック毎のスコアでは、ある程度演習を重ねた前述の2における6トピックの得点は概ね70%超の一方、ほぼ1周しかできなかったEconomics 及びAlternative Investments / Derivativesは低めと如実に出てますね。

自分の受験を振り返り、よかった点と反省点を少し書いてみました。

良かった点

1. 演習量
試験の直前にやっと全トピック1周するという危機的すぎる状況でしたが、配点の高いFinancial Reporting Analysis, Corp Issuer, Equity, Fixed Income, Quantitative Method, Ethicsの6トピックは結果的にCFAオンラインpractice問題を各トピックほぼ3周分(ざっと合計4000問超)解き、演習を一定程度重ねることができました。
本番の試験は素直な問題が多いので、もう少しうまく残り4トピックにも割けたのでは、と今振り返ると思います苦笑
CFA学習Tipsを通じた重要項目の復習が、演習の効率性を大きくあげ、申込むきっかけでもあったEthicsとQuantaが結果的に最も高得点となりました。

2.自作ノート
時間が足りないので、1周目では自作ノートを作らずSchweserに適宜直接書き込み、2周目で演習を重ねる際に、自作ノートに重要な概念や何度も忘れる内容をひたすら書き込み、試験当日まで何度も読み返しました。
1周目の段階である程度、理解が必要な概念とひたすら詰め込む暗記項目を分けてとらえるように意識したのは良かったように思います。
自分の中で自作ノートを「概念ノート」と呼び(笑)、そのほかの暗記事項はポストイットを壁に貼ったり暗記カードにして覚えました

反省点


1. 圧倒的に時間が足りない
もうこれは反省の一言につきます。当初立てた計画は全く想定通りに実行できすひたすら後ろ倒しになり、ある程度ヤマを張らざるを得ない状況になったうえ、何度もスケジュールを修正する必要になることが余計なストレスになります。

10月以降、毎晩2-3時まで起きて何とか演習は一定程度できたものの、土日が限られてくる中、Mockを本番のように4時間超かけて解いて復習する時間がないため、各トピック毎に其々の演習時に併せて解く羽目になってしまいました。

2. ヤマを張る試験対策法となった
10月以降は時間が足りず配点高いトピックの演習を優先し、配点の低いPortfolio Management /Alternative Investments / DerivativesとEconomicsを後回しにし結果的にほぼ1周のみしかしてません。

Economicsは分量が多く2周目するには時間が足りないうえ、2024年より試験範囲の改訂により分量が減るため、問題数を多めには出さないだろうという邪推のもと取った作戦です。
Level 2 は各トピックの配分がなだらかになる上、Level 1で演習量にかけたPortfolio Managementと苦手意識の強いQuantitative Methodsの概念も重要となってくるため、満遍なく演習を重ねる方が後々良いと思います。

最後に


ダラダラとした拙い文章を最後まで読んでくださりありがとうございます。2024年にLevel 2も受験を予定してます。
難易度がグンと上がるようですので、今回の受験の反省を踏まえて全力で合格を勝ち取りに行きたいと思います!

本当に失敗をたくさん重ねた受験ですが、皆さんの少しでもお役に立てたら嬉しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?