自分と向き合うこと

こんにちは。TEN TONE石井です。

立夏を思わす暑さを迎えたかと思うと次はまとまった雨となり、体調への影響が甚だしいですね。高低気圧の移ろいに身体が追い付かず、先日は静かに過ごしていました。せっかくなので自分と向き合うこと、いわゆる内観をしてみました。

思えば十代は、内観を得意とする、恥しくなるほど混じりっ気ない純粋さと老成さを合わせ持つ地味な少女でした。学校での明るさ、お調子者の顔とは対照的に、遊びの誘いは断りそそくさと自宅に戻り、自室の照明を落とし、一人静かに過ごしたものです。この頃、月光浴も好んでいました。思春期の不安定さはこの内観のおかげで、無事、乗り切れたように思います。

二十代は、受験の挫折から、過去の自分が薄暗く感じ、内観することを一切やめました。深く考えず軽やかに過ごすことは、若さと相なり外側への経験を沢山積ませてくれました。一方、何かが足らない気持ちが知らぬ間に溜まり、何が自分を埋めててくれるのか分からなくなりました。探し求め疲れ果てた頃、またいろんなものを失くしたあの頃、そういえば昔よくしていた自分と向き合うことに戻ってみることにしたのです。走馬燈のようにこれまでのことが蘇り、まるで溜めてしまった宿題を消化するかのごとく、細目にこなさないといけないのだなと実感したのと同時に埋まっていく感覚をえました。

それから三十代、ちょこちょこ内観することで、波立ちながらも丁度良い自分に近づきつつあります。年々重みは増しますが、それを超えた先に爽快さがあり、円熟味が増すことも分かるようになりました。

今の時期、何かと休養を取らざるを得ませんよね。そんな折、本や雑誌を片手に意識的な内観はいかがでしょうか?タダで自分をほんの少し満たせるかもしれません。


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