完璧なフリオチをする先輩と、目が離せない後輩 「おひるねをたすけて」であったこと

先日、人力舎の後輩コンビ「おひるね」がライブに呼んでくれて、出演してきた。
『おひるねをたすけて冬』というライブ。

おひるねのおばたくんは、一部の芸人の間では「めちゃめちゃライブの手伝いをしてる」で有名。

前にぼくらも、おばたくんが音響係をやってくれたライブで、音響の多いコントをやろうとして「ややこしくてごめんね」となったんだけど、「全然大丈夫ですよ!」とすぐに把握してくれた。
そのあと楽屋でコントの衣装に着替えてたら、老刑事役の衣装を来たぐんぴぃが、お腹が出すぎててとても老刑事に見えなくて楽屋の芸人たちに笑われまくった。出番直前におばたくんに「やっぱり漫才にします」と言って対応してもらった。

『おひるねをたすけて冬』では、太田プロの先輩「さんぽ」さんと久しぶりにご一緒した。
もともと『THEコント』というユニットライブで一緒のメンバーだったけど、ぼくらが卒業させてもらって、一緒になる機会が減っていた。
岩永さんもぼくもマーベル映画が好きなので「デアデビル、観なきゃいけなくなりましたねぇ」という話をした。

(脱線)
これはどういう意味かと言うと、Disney+で配信されてるドラマ「ホークアイ」にNetflixドラマ「デアデビル」の悪役が登場してきて、「いや、Netflixドラマは合流せずに打ち切りだったんちゃうんかい!これから絡んでくるんかい!」というワクワクする誤算があった、という話。

ライブが始まって、ぼくらが出番を終えて楽屋に戻ると、岩永さんがネタを褒めてくれた。岩永さんはずっとコントを作ってる人なので、「いい設定だねぇ」なんて言われると嬉しい。

ぼくも久々に一緒になるさんぽさんのネタを見るのが楽しみだったので「ぼくも袖で見ます!」と言って、さんぽさんの出番を舞台袖から見ていた。
さんぽさん、途中でネタ全部飛ばしてた。

おそらくネタの半分くらいのとこで、とみやんさんが「何も思い出せない。何も思い出せないぞ」と言い出して、岩永さんが「…うんちだ。この人、うんちだ」と叫び始めた。
しばらくしてネタを思い出し、続きを始めようとするとみやんさん。「もうここからネタに戻るの無理だよ!やりたくないよ!」と叫ぶ岩永さん。

直前にネタの設定を褒めてくれた先輩と思えなさすぎて、めちゃめちゃ面白かった。

ネタ以外にトークもあって、おひるねがMCで「竹内ズ、ぎょねこ、村民代表南川、春とヒコーキ」で一緒にトークした。
竹内ズの竹内くんは、ノープランの土俵になったときのメンタルと面白さがすごいので、竹内くんがいるとぼくも見切り発車で絡みたくなることがときどきある。
この日も、竹内くんの股ぐらに後ろから顔を突っ込んだ。
ケンタウロスみたいになった状態で、ぼくは「ナゲットくださーい」と言ったら、竹内くんが「ここマクドナルドじゃないのよ〜」と言った。
お客さんは1人も笑わなかったけど、完璧だった。
今後もこういうことは、竹内くんに限らずいろんな人とやりたい。

この日は、人力舎の後輩・兄弟コンビ「しめじ」も一緒だった。ほとんどの芸人・スタッフが個人名を覚えず「兄」「弟」と呼んでいる。本人たちももう諦め、「兄が〜」「弟が〜」と話す。

この日の夜、マセキ芸能舎の先輩サスペンダーズさんのライブを見学する予定だったのだが、しめじの弟が「それ、ぼくも行っていいですか?」と聞いてきた。

「じゃあ、山田ボールペンに聞いてみるよ」と、スタッフの山田ボールペンにLINEして「しめじ弟も見学いけますか?ビー玉のような目で行きたいと言ってます」と送った。
ボールペンから「いいですよ」と返ってきたので、スマホから顔を上げて「OKだって!」と言ったら、もう目の前に弟はいなかった。

弟は少し前に、昼間のお笑いライブに出たあとそのライブを主催してた芸人に「このあとの夜のライブ、手伝うよ」と自分から名乗り出て、そのライブ中に帰ったらしい。
全員がおひるねおばたみたいに手伝うわけじゃないぞ、と痛い目に合わせるための妖怪。
帰宅後、兄には「いやーライブ手伝ってきたわ」と言っていたらしい。

怖くて仕方なかったが、弟を見つけ出し「サスペンダーズさんのライブ、見学OKだって」と伝えたら、夜はちゃんとサスペンダーズさんのライブに現れた。隣の席で一緒に見学して、存分に楽しませていただいた。

サポートは、上空から怪鳥が持っていかなければ、土岡に届きます。