作家さんとマネージメント契約を結んだ話

フリーランスになって一番実感したのは、コピーライターという職種がいかに世間に認知されていないかということ。正確に言うなら、認知はされているけど、どんなことをしている職業なのかが、さっぱり知られていないということ。

せいぜい、駅に貼ってあるポスターのキャッチコピーを書いている人という認識。それならまだ良い方かもしれない。「デザインもできるんですか?」と真顔で聞かれることもしばしば。toBの世界で生きてきたから、これまではコピーライターについて理解のある人とのお仕事ばかりだったけれど、今は、コピーライターがそもそも何ができるのかを、懇切丁寧に説明するところから、自分のPRが始まる。

でもコピーライターに何ができるのかを説明できるチャンスがあるというのは自分にとってはメリットしかなくて、というのも、キャッチコピーやCMのプランニングだけしかしてこなかったら、仕事の幅も狭まってしまうかもしれないが、一応、制作会社の叩き上げだから、キャッチコピーもそれなりのものが書けるし、取材もできる、原稿も書ける、カタログやチラシの誌面構成もできる、販促の企画も考えられる、進行管理もできる、プレゼンもできる、企画書もかける。撮影のディレクションもする。アポ取りだってする。とにかく言葉や企画にまつわることであれば、できるという自信がある。それが僕というコピーライター。これを毎回説明するのは面倒だけれど、説明することで、仕事の幅がグッと広がる。「そんなことまでできるんですか?」と毎回、驚かれる。

昨年もあるイラストレーターさんとご縁があり、その方のカタログのお仕事を手伝うことになった。初めは、キャッチコピーとボディコピーだけの依頼だけだったけど、誌面をこうしたらもっとよくなるんじゃないですか、写真の配置はこうしたほうがいいのでは?とポンポンポンポン自主提案していたら、なんだか気に入ってくれて、カタログの誌面構成からスタッフのディレクションまで任せていただくことになった。

そして、今年になってその方とマネージメント兼プロデュース契約を結ぶことになり、その方の作品が売れた分の○%をいただくという契約になった。

フリーランスになって5月で1年が経つ。コピーライターにはまだまだ可能性がある。自分の職能をキチンと説明することさえできれば。

新たなコンテンツの制作のために大切に使わせていただきます。何に使ったかは、noteにてご報告させて頂きます。