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撮影こぼれ話。(氷瀑 前編)

3月に撮影した、短編映画のオハナシ前編。

⚫マイナス8度
⚫ロケハン
⚫カメラを止めて

マイナス8度

友人たちが1年近くかけて制作した「夢駆ける坂」(2017)。飛騨小坂の美しい景色と、いずれ消え行く廃校。映画として残しておきたいという熱い思いが実り、クラファンも大成功で完成した。

飛騨小坂は滝めぐりで有名な観光地。
映画撮影後の豪雨被害により、美しい滝の1つが完全に消失。映画に記録出来た事は奇跡であり、地元の方にも大変喜ばれた。

そして続編の話が私に来た。
有名な滝めぐりは冬の間氷瀑ツアーに変わる。氷瀑は撮影が大変なので、あまり記録がないとの事だった。
依頼して来た方は、まだ逢って2度目。でもなんだか昔からの友達のようだった。熱い思いにおされ、快諾した。

体力や撮影技術に自信など全くないが、川の中に潜って撮影できるなら大丈夫でしょ。

相変わらず怖いもの知らずである。

ロケハン

撮影前のロケハン。美しい世界にすっかり虜になった。氷瀑ツアーの簡易版でお試しツアーというものに参加。大変天気が良かった。すべるぞ看板が何度も目に飛び込んでくる。隣は崖。緊張感。

氷瀑近くは足元なんてよくわからない。モニター見ながら歩いてたら雪の中にダイブ。
2台のうち1台は無事、もう1台のカメラは停止してしまった。(すぐに復旧)

カメラを止めて

本編撮影は、氷瀑ツアーに申し込みをした。
冬になれば普通に申し込みをし、注意事項を読んだ上で体調に問題なければどなたでも参加することが出来る。

暖冬の影響でロケハンの時より本編撮影の日は雪が少ない。珍しく天候に恵まれず、御嶽山は真っ白で見えなかった。

天気が良いと見れます。

氷瀑は、ガイドさんの指示に従って雪道を進まなければならない。カメラを回し続けていたら

「ここからはカメラ止めてください!」

横を見ると崖。急に我に帰り鳥肌が立った。
天候が悪く予定していたルートは諦めるよう言われていた。ダメなら来年チャレンジすればいい。
歩いていると雪はやみ、太陽が少し出てきた。

ガイドさんは問題なしと判断してくださり、予定通り仙人滝まで行く事が出来た。
ガイドさんが一歩一歩足元を踏み固めてからゆっくり進んでくださるので突然沈む危険はない。

体力に自信がある女性が同行してくださり、カメラサポートをしてくれた。
新聞社も1日密着取材だった。

カメラの耐久問題やツアー中撮影ということもあり、沢山の素材を撮影することは出来なかった。
短編映画として成立するのか不安しかなかった。

つづく
撮影こぼれ話(氷瀑 後編)

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