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蝶の一生を見ています

Instagramのフォロワーに
愛知県にお住まいの方がいます。
その方がベランダで育てていた植物に
小さな虫が2匹つきました。
9月も下旬ころのことでした。

調べたところナミアゲハの幼虫でした。
その方は、その幼虫を育てる決心をして
自宅内に幼虫を移し、
毎日ベランダから植物の葉をとって
幼虫に食べさせ始めました。

残念ながら1匹はすぐに
亡くなってしまいましたが、
もう1匹はすくすくと成長し、
さなぎになる前の幼虫の姿まで
成長しました。

そしてさなぎになりました。

このままでは2週間ほどで羽化してしまい、
春を迎えずに亡くなってしまう…
その方は、
何とか越冬させられないかと考えて、
ネットで知識を得ながら
温度管理湿度管理、
明るさ管理をしていました。

同時に越冬できなかったときに
部屋で飼育するために
大きめのネットを購入しました。

羽化した後放蝶するという
選択肢もあったようですが、
ナミアゲハが好む花が
この季節には咲いておらず、
放せばすぐに死んでしまうことが
予測されたからでした。

さなぎは越冬せず、
つい先日羽化し、
見事に美しい
ナミアゲハになりました。

飼育するときのお食事は
ハチミツやポカリスエットを
希釈したものです。

それをそのまま置いておいても
蝶は吸うことができないので、
人間が羽を保定して、
口先のストローを伸ばして
吸わせてあげなければならないそうです。

その方は毎朝、
蝶の羽を優しく保定して、
つまようじでストローを伸ばし、
ご飯を吸わせてあげています。

蝶は、自分の口先がご飯につくと、
しばらくその姿勢で吸っています。

そして、終わると、
もういいから放せとばかりに
足をバタバタします。

その光景は微笑ましいと同時に
蝶にも意志があることに気づかせてくれる
感慨深いものです。

蝶の成虫は、
交尾をして子孫を残すためだけの
最終形態なので、
2週間ばかりしか生きていられないようです。

蝶の命はほんの数か月。
そして残りあと2週間弱。

とてもはかないものです。

毎日その方がアップしてくれる
蝶の写真には
心が癒されていますが、同時に、
もうすぐお別れなのかと思うと、
寂しい気持ちにもなります。

私は今まで草花を育てることには
興味がありませんでしたが、
ベランダに鉢を置いておけば、
蝶が来てくれたりするかな、
そういうのを観察する生活も
いいかもしれないななどと
感じるようになりました。

その蝶が命を終えたときに
気持ちが変わらなければ、
次の春には植物を何か
育てているかもしれません。

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