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誠実さのかけらもなく

いちばん欲しいものは
いちばん手に入れたくないもので
それはそこにただ在るから 美しい
手に入れたらそれまでだから
欲しい欲しいといつまでもつぶやいて
きっと君を困らせるだろう

なにが大切かなんてわかるわけがない
クソみたいな真実が僕の世界
そんなものがあるとすれば だが
君が僕の世界に迷い込んでから
事態が悪化した

人生の問いは単純なもの
何を求めているのかすら忘れさせる唯一のもの
ここで「答え」を求めては君も僕も負けだ
答えなんかありはしない いや ない
人生は短く 芸術は長い
僕の鼻は低く 君の舌は長い

あるもので何かをつくろうなんて本気で考えているのか
肯定的であろうなんて気にする必要はない
否定的であることが悪いなんて誰が決めたのだろうか
すべてに正直であろうとするためには
あらゆることに不誠実でなければならない

断固として。

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