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会計士はM-1を正座して見なさい!【監査ガチ勢向け】【公認会計士 Advent Calendar 2023】

明日はM-1。漫才師の最高峰を決める勝負が行われます。会計士には関係ない? そんなことを言う人は、今その場で正座して続きを読みなさい!


監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めた「てりたま」です。
このnoteを開いていただき、ありがとうございます。
今回は公認会計士 Advent Calendar 2023の12月23日分としてお届けいたします。

あなたにとって、明日、12月24日は何の日ですか? クリスマスイブ? そんなことを言っている奴はそこで正座して…(しつこいので、もうやめます)。

明日はもちろん、年に一度のM-1グランプリの決勝が行われる日です。

これまで、「てりたま」としての発信でお笑いを話題にしたことはなかったと思います。
実は、子どもが小さいときに一緒にふろに入りながら「乗りツッコミ」の練習をさせたくらいお笑い好きです。


念のため、M-1の説明

M-1を知らない人はいないと思いますが、念のため説明しておきましょう。

正式名称は「M-1グランプリ」。結成15年以内の漫才師が参加する日本最大の漫才イベントです。1回戦、2回戦、3回戦、準々決勝、準決勝を勝ち抜いた9組と、敗者復活戦により当日選ばれる1組の計10組が決勝に進出しチャンピオンを目指します。

2023年大会は過去最多の8,540組がエントリー。そんなに漫才師がいるのか、と思われるかもしれませんが、アマチュアも参加できるためたいへんな数になっています。

前の年に準々決勝まで進んだ100組ほどにシード権が与えられますが、それでも免除されるのは1回戦のみ。人気者でもそこから勝ち上がらないといけません。
(ルールは毎年変わるので、エントリーする方がもしいらっしゃったら気をつけましょう)


M-1に臨む漫才師はどんな努力をしているのか

お笑いに詳しくない人は、漫才師を含むお笑い芸人は、へらへらくだらないことをしゃべって楽して高いギャラを取るやつら、くらいの印象しかないかもしれません。(そんな人いない?)
少なくともM-1で勝ちあがる漫才師についてはそれはとんでもない誤解、というお話をします。

ネタ帳

漫才は基本的に会話で笑いを取りますので、当たり前ですが話すネタがとても重要。
しかし、プロといえども爆笑ネタを次々と思いつくわけではありません。

そこで、普段からテレビ、友人との会話、一人でいるときにも常にアンテナを張り、おもしろい言葉に出会ったら手元に控えます。
このネタをつけたノート(ネタ帳)が何冊にもなっている漫才師はごく普通です。

囲碁将棋 文田のネタ帳
https://note.com/fumita1980/n/n607a585016a3

ネタ帳から、いくつか選び、組み合わせてみて、こねくりまわして漫才のネタを作り上げます。

ネタ合わせ

漫才コンビの二人での練習のことをネタ合わせと言います。
何度も何度も何度も何度も練習して、テンポや間を調整します。

相方のボケに対して食い気味に突っ込むのか、しばらく待ってから突っ込むのか。試行錯誤を繰り返して、一番おもしろいタイミングを0.1秒単位で探します。

2021年にNetflixで話題になった「浅草キッド」でも、若き日のツービート(たけし、きよし)が河原でネタ合わせするシーンが何度も登場しました。

河原でネタ合わせするツービート
Netflix「浅草キッド」より

M-1決勝でも、CMに入る直前に控室が映し出され、壁に向かってネタ合わせする姿が見られます。

舞台でのテスト

M-1本番で新ネタを初披露する場合もありますが、多くはそれまでに別の機会に観客の前で披露しています。
それも何度も同じネタを見せて観客の反応を確かめ、調整を進めます。
複数のパターンを試すこともあります。

筆者がAI(ChatGPT)で作成

こうやって何か月もかけてブラッシュアップして、本番を迎えます。


会計士が学ぶべきこと

ここまで書いてきましたが、私の文章力の限界のため、どうもたいへんさが伝わらないように思えてきました。
M-1を見ていただければ、本番前の緊張、直前のネタ合わせ、結果発表を待つ不安、優勝した喜びなどから尋常でない努力のあとを見ていただけます。

M-1を見ていると楽しいのですが、ふと我に返るときがあります。
(ここから、まじめになりますよ!)
自分は、仕事でこれだけの緊張感の中でできうる限りの努力をしているのだろうか、と。

確かに仕事の内容はまったく違うので、簡単には比較はできません。
漫才は相当過酷です。

観客の笑いは水物。M-1のようなコンテストでは審査員も主観的に判断せざるをえず、理不尽に思うことも多いでしょう。
そもそも予選で勝ちあがるコンビは結成後10年以上がざらにいます。それでも何か月にもわたってネタを磨き、テンポや間を磨き、向上心を持ち続けて本番に備えます。
それだけの努力をしても、8,540組の頂点に立てるのは1組だけです。

アスリートが長年にわたって努力を積み重ねて本番に挑み、全力を尽くした結果を受け入れる。それと同じように漫才師が一番カッコいいと思えるのがM-1です。

果たして私は、できる努力はすべてやりつくしてカッコいい仕事ができているだろうか。

あなたはいかがですか?
自信がなければ、私と一緒に正座してM-1を見ましょう。


おわりに

私が会計士試験(二次試験)に合格した1989年。街には山下達郎の「クリスマス・イブ」が流れていました。

シングル「クリスマス・イブ」のジャケット写真

この「クリスマス・イブ」という曲にも、下積み時代があります。
新曲として出たのは1983年ですが、JR東海のCM(ホームタウン・エクスプレス、シンデレラ・エクスプレス)に起用されて1989年にようやくオリコン週間1位。
山下達郎が「夏」のイメージを払拭した曲でもあります。

あのときは数あるヒット曲の一つでしたが、今では毎年耳にするド定番ですね。

それでは、よいクリスマスイブを。

ちゃうちゃう、正座してM-1を見なあかんやろ、ええ加減にせえ。
ほな、さいなら〜


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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これからもおつきあいのほど、よろしくお願いいたします。

てりたま

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