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#8 カウントを自分で出せるようになるには?

前回のブログと関連していますが、リズムについての第二弾です。

約20年以上現役クラブ歌手の平山テリです。

ホールコンサートなど、ドラマーが正しいテンポを出してくださる場合以外は、カウントは自分で出すべきだと思っています。
自分のテンポで歌いたい時には尚更です。
赤坂の歌楽歌良屋では、ピアノトリオでしたので、ショータイム以外は自分でカウントを出すことが多くありました。しかしこれが難しくて、いつも失敗していました。自分が望むテンポを出せない。まだまだ歌えない私にとっては、テンポが違うだけで歌えなくなってしまっていたので、当時の1番の悩みでした。

メトロノームウォーク(前回のブログをご覧ください)ののち、あるイベントの出演が決まりました。
横浜の大ホールパシフィコ横浜での和太鼓と琴の演奏にダンサーが大勢入るというもの。作曲で関わる事になっていたのですが、太鼓チームの大太鼓が決まらなかった事もあり、たった1ヶ月の練習で大太鼓として舞台に立たねばならなくなりました。(太鼓チームは3ヶ月前から練習に入っていましたので焦りました。)
テンポキープも危ういのに大丈夫なのか不安でしかたありませんでした。
大太鼓は体力使うので、毎日体中が筋肉痛。大太鼓の奏法がわからず、男性のフォームを真似て、ガニ股で腰を落として叩いたりしましたが、なかなか大太鼓の皮の裏側が鳴らずに、研究せねばなりませんでした。先生は女性の締め太鼓奏者だったのですが、マンツーマンで教えてくださり、しかも一緒に研究してくださり、今でもとても感謝しています。
太鼓は、体幹が重要で、特に大太鼓は力が必要なので尚更です。歌でも使う「丹田」に力をいれねばなりません。
ボイトレで使っていた筋肉が、ここで役立ちました。

曲始めに、大太鼓ソロの「おとし」を叩きます。大太鼓でよくやるフレーズ30秒間で叩いた後、「はっ!」と締太鼓リーダーの声を合図に、早いテンポになって、ずっとテンポキープして曲終わりまで叩き続けていきます。
この体験が、テンポキープの大きな自信になりました。出演日直前には、一曲の時間が、毎回ほとんど同じ時間となり、胸を撫で下ろしたのを覚えています。本当にありがたい体験でした。

それは、例えるならば、小学一年生の時、漢字を覚える為に、空中に手で大きく文字を書いて覚えたことと似ている。大きい文字を書いたら、何故かすぐに覚えられました。
リズムも、大きい音を出すとキープしやすいのかもしれません。(これは私の勝手な感想ですが。笑。)

それからというもの、曲の出だしを少し口ずさめば、自信を持ってカウントを出せるようになりました。
今では、生徒さんの発表会の時、生徒さんのテンポをカウントしています。