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Indian Red; 真夜中のディナー、30年を飲み込む令和イブ

2019/5/1、この盛り上がりは想像以上でしたが、「新時代の幕開け」というと確かにその通りで、この国が天皇制である以上は大きなことなのは当たり前だなと、しみじみしている今日。

そんな昨夜のNew era’s eve 、平成元年のワインをいただきました!

しかも、予定が押して本当に年越しのような時間に抜栓。
(大変そうでした、私は見てるだけ)

古酒って、その時代に思いを馳せることができるから素敵ですよね。

まして今回は格別。
私はギリギリ昭和生まれですが、だからこそ人生最初の記憶から今までの経験がまるまる平成に収まる。
つまり自分の記憶はすべてこのワインが寝ている間に収まってしまう…。

色は複雑でした、あえて例えるなら、煉瓦色を少し淡くしたようなインディアンレッド。
香にはフルーツのニュアンスも残っていて、土っぽさ、しっとり湿った感じ。イタリアワインの香りをとったときにほぼいつも感じる、乾いた感じと正反対。少しするとカカオを感じました。
味わいは十分にしっかりしていて、若い頃は相当バリバリだったんじゃないかと想像してしまいます。なめらかなベールのようなものが舌に長く残るのですが、これは古酒のメルロによくあるとのこと。

とにかく完璧なバランス。
それもそのはずで、調べてみたところこのヴィンテージの予想飲み頃は2020まで。
かなり良いタイミングで開けたことになります。

サンテミリオンでこの子がボトリングされた時、まさか東京で、日本の時代の節目の締めに味わわれるとは知る由もなく。
本当に運命っておもしろいものです。

そして友人が作ってくれた真夜中のディナーは、ベイリーフやクローヴでアクセントをつけた、トマトソースのポークでした。

Chateau Soutard  1989
Saint Emilion Grand Cru Classe 
AOC サン・テミリオン・グラン・クリュ

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