素焼きの陶器壺に入った水は冷たくなる・・・この疑問は後に見たあるネットで見た動画により氷解することととなった（見た動画のタイトルは忘れた）

その動画はPot-in-Pot（二重ポット式冷蔵庫、ジーアポット、Cray pot cool等の等名称もアリ）という電気を使わない冷蔵庫についてのものだった。 

Pot-in-Potの仕組みは下の図の通り

大小二つのポットを二重にして重ね、その間に砂か小石を入れる。ポットの中には野菜を入れ、上には湿った布をかぶせておく。そしてポットの間のスペースに水を注ぐ。
こうすると、条件が良ければポットの中の温度は最大で4.4℃まで下がるというのだ。

素焼きには微細な無数の気泡があり、水がそこからしみ出してくるようなことはないが、空気は通りぬれることができる。だから素焼きに浸透した水が蒸発し、気化熱を奪うことによって壺の中の野菜を冷やすことができるのだ。

けれども、野菜のような物を冷やせたところで、空気を冷やすのとは全く違う。気化熱を利用した空調に思い至るまでには、もう一つの出会いを待つことになる。
（次回に続く）