4月1日の日記(3)-2010年

患者の28%は医者にウソをついている! その理由は? QLife調査  http://getnews.jp/archives/53966

 

気持はわかるよね。 

僕もこの間、歯医者に行って、治療した後のところが痛いかどうか訊かれて、ちょっと痛んだのでそう言ったら、「たぶん大丈夫だと思いますよ」って軽く言われて、そうなのかと思いつつ、それでも痛いまま金属被せられたら嫌だなぁ、と思いつつも何も言わなかったもんな。 


これ、実は警察の取り調べと同じ。 

権威をもった人に、相手のテリトリーの中で「お前はこうだ」っていう風に断定されてしまうと、自分でもそんな気になってしまう、というのは心理学的にも証明されている話でして。 

人間、どうやら人の話は基本的に疑うようにできているようなのです。 

だから、相手の言葉の端々に、もしくは行間、表情、文脈などに「疑いの眼」を向けて、相手の言うことを自分の思考回路の中で解決しようとするらしい。 


ところが、相手の言葉、行動、環境の中に一切疑問点が見つからないとどうなるか。 

面白いことに、人間は「疑いの目」を自分に向けるらしいのだな。 

これ、一昨年くらいにイギリスの研究チームが立証した心理学の最新トピック。 

この適用範囲を広げると、サッカーでのアウェイ/ホームでの勝率の違いまである程度説明できてしまうらしい。 

サッカーの話につなげるあたり、実にイギリスらしい。 


要するにどういうことかと言うと、「雰囲気に押され」るということがどういう心理的プロセスによるものか、科学的に立証できてしまったってことなのね。 

実はこれ結構大変なことで、たとえば権威ある芸術家の絵から、その「雰囲気に押される」という部分を取り払うと、60%くらいの感動が失われるらしい、という試算が出ていたりする。 

ルーブル美術館に飾ってあるから、もし「大したことない」と思っても、間違ってるのは自分なんじゃないか、と思ってしまうのだね。置いてあるのがルーヴル美術館でなければもっと低い評価だったかもしれない、ということ。 


さらには、これに目をつけたNASAのスペシャルチームが、地球外知的生命体と遭遇した際の交渉を有利に進めるため、イギリス研究チームの協力を仰いだという。 

交渉のセオリーとしてファースト・コンタクトの重要性は語るまでもないだろうし、言葉の通じない異星人との最初の遭遇において、少しでも有利に交渉を進めるためには必須の手法というわけだ。 


なにしろそんな大きな話になってはいるのだけど、4月1日ということで全部嘘っぱちです。 

本当にありがとうございました。

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