照井久雄

M&Aの仲介業務をやって10年以上。中小企業診断士。 支援して成約したM&A件数は10…

照井久雄

M&Aの仲介業務をやって10年以上。中小企業診断士。 支援して成約したM&A件数は100件を超えます。 特にサービス業(外食が得意)のM&Aを専門としてます。 2022年7月に株式会社ユニコン(https://www.uniqueon.net/)という企業を設立して独立しました。

最近の記事

ネットデットとは?

こんにちは。 ユニコンの照井です。 M&Aで決算書を見る際に、net debt (net cash)という指標が重要視されます。 net debt とは、貸借対照表の有利子負債からキャッシュフロー計算書の現金及び現金同等物を引いたものです。現金同等物とは、その価値の変動が極めて少なく、換金性の高いものになります。 では、換金性の低い資産とは何かというと、例えば工場の固定資産などは 換金性の低いものとなります。 借入金を借りて工場を建設した場合は、どうしてもNet Deb

    • 家計簿でBSを作ってみる

      こんにちは。ユニコンの照井です。 4月から新入社員になった方は、決算書を読めるようになると今後のビジネスが面白くなるので是非勉強したら良いと思います。(色々な決算書の読み方という本が出ているのでそれを見て勉強したり、株式を購入することでその企業の決算書をみて勉強するのもありだと思います。) 初歩的なこととして、 決算書をわかろうとする際に、家計簿でPL・BSを考えてみると良いかもしれません。 例えば、 貯金が1000万円あって、住宅ローンが3000万円あり、購入した

      • デューデリジェンスの資料の引き渡し方と感情の持ち方について

        こんにちは。ユニコンの照井です。 デューデリジェンスの資料の受け渡しはどうするのかについて 記載していきたいと思います。 私がMAをはじめた10数年前は、資料の受け渡しは、基本的には 紙で行ってました。(一部データで送れるものはデータで) ですので、DDが開始すると、大きなファイルを買ってきて、依頼資料に ある番号ごとに資料を集めファイリングして、郵送して各DD担当している 会社などに送ってました。 資料の仕分けなどこれが結構な手間がかかってました。 しかし、最近で

        • デューデリジェンス開始

          こんにちは。ユニコンの照井です。 昨日DDのキックオフmtgを行いデューデリジェンスが開始されました。 キックオフについて↓ デューデリジェンスは、主に、財務、税務、法務、ビジネスと行います。 財務税務は会計士や税理士が、法務は、弁護士、ビジネスは、コンサルティング会社か買収企業自身が行っていくことが多いです。 最初にそれぞれから依頼資料が出てきてそれを準備することからはじまります。 依頼資料は、網羅的に全ての資料を求められるため、無いものが多いものもあります。です

        ネットデットとは?

          明日はDDキックオフmtg

          こんにちは。ユニコンの照井です。 ちょっとNOTEをさぼってました。。。 明日は、DDのキックオフmtg DDのキックオフmtgとは何か。 これは、キックオフmtgの参加者によって変わってくる。 ➀買い手、買い手が依頼したDD業者(会計士や弁護士など)、仲介会社が行う場合。 ②上記に加え、売り手、売り手の税理士などが参加する場合。 の二つがある。 ➀の場合は、仲介会社から概要を再度説明したうえで、今後どのような手順でDDを進めていくか、資料の受け渡しの方法や、スケ

          明日はDDキックオフmtg

          久しぶりに雑誌の取材を受けます。

          こんにちは。ユニコンの照井です。 久しぶりに月間食堂の取材を受ける予定です。 内容とすると、企業価値の向上について。 弊社では、すぐに企業を売却するのではなく、オーナーが 望む売却というものを支援してます。 オーナーが望むものの一つとして、「お金」というものも 非常に重要な部分になります。 自身が手塩をかけて育ててきた企業を売却するのだから、しっかりとした金額で売却したいということは当然のことと思います。 ですから、オーナーが望む売却については、いくらで売却したい

          久しぶりに雑誌の取材を受けます。

          売却は売るのがもったいないときに決断すべきか

          こんにちは。 ユニコンの照井です。 売却相談をうけ、数年分の決算書をみて、非常に残念に思う ことがあります。 それは、数年前であれば今の数倍の企業価値だったのになということです。 では、数年で何故そこまで企業価値が落ちてしまっているのでしょうか。 M&Aにおける企業価値の算定でよく使うEV/EBITDA倍率を例に考えていきたいと思います。 数年前 売上10億円 ネットキャッシュ 1億円 EBITDA 1億円 の飲食企業があったとしましょう。 非常に財務内容もよく

          売却は売るのがもったいないときに決断すべきか

          なんで独立したのか。

          こんにちは。 ユニコンの照井です。 2022年の7月に会社をつくり、もうすぐ2年となります。 あっという間でした。 自分の性格的に、独立的したからと肩ひじ張らずに、自然体に 行ってきましたが、おかげさまで色々とご相談をいただき順調 に仕事をしてます。 よく何故独立したの?と聞かれますが、顧客のことを考えた際に 一番やりやすい形にしたいため。というのが一番の理由です。 前職では、組織の長をしてましたので、どうしても組織の数値を 優先しないといけない立場でもありました。こ

          なんで独立したのか。

          意向表明に想いをこめる

          こんにちは。 ユニコンの照井です。 今進めているM&A案件の意向表明をいくつか頂き、 これから基本合意、DDと入っていく形になります。 意向表明は、その名の通り、買収意向があることを表明する書面です。 よくラブレターに例えられますが、買主から売主に対して想いを伝える書面でもあります。 色々と考え、本当にその企業と一緒になりたいという想いをのせて記載をしていただく企業とどこか事務的に記載をする企業と両方あります。 当然、売主の心象は前者のほうが良いので、選ばれる可能性は上

          意向表明に想いをこめる

          M&A、IPO徹底解析セミナーを終えて

          こんにちは。 ユニコンの照井です。 先日、セミナーを開催しました。 M&A経験者とIPO経験者に直接はなしをしていただき パネルディスカッションの中で比較をしてまいりました。 印象的であったことは、M&AをするにしてもIPOをするにしても 強い組織をつくっていくということです。 強い組織とは何か。 強い財務 強い人材 強いビジネスモデル(外食企業などであれば業態) これらがある企業は、当然にM&Aでも価値が高まりますし、IPOももちろん狙える企業になってきます。

          M&A、IPO徹底解析セミナーを終えて

          これからトップ面談なのでAI(Copilot)に聞いてみた

          こんにちはユニコンの照井です。 これからトップ面談なので、Copilotに「M&Aにおけるトップ面談で大事なことは何ですか」と質問してみた。 以下回答↓ M&A実行プロセスにおいて、トップ面談は重要なステップです。この面談では、譲渡企業(売り手)と譲受け候補企業(買い手)の経営者同士が直接顔を合わせ、お互いのビジネスに関する理解を深める場となります。以下に、トップ面談で大切なポイントをいくつかご紹介します。 経営者の人間性と経営理念を確認する: お互いの経営者の生き方

          これからトップ面談なのでAI(Copilot)に聞いてみた

          M&A業界群雄割拠

          こんにちは。ユニコンの照井です。 現在、M&A業界は、群雄割拠の時代です。 もともと絶対王者として君臨していたM&Aセンターが最近ではM&A総合研究所という振興企業に時価総額で抜かれてます。 この他、M&Aキャピタルパートナーズ、ストライク、オンデック、明南M&A、M&Aソリューションズというところが上場してます。 他にも上場予備群として数社あるとは聞いております。また、このほかにも弊社のような中小企業が多数存在してます。 さて、それぞれに、特徴はあるのでしょうか。

          M&A業界群雄割拠

          新規事業 FC vs M&A

          こんにちは。ユニコンの照井です。 新規事業を開始する際に、色々な方法があるかと思います。 ここでは、FC(フランチャイズ)で新規事業を始める場合とM&Aで新規事業を始める場合を比較していきたいと思います。 私は、新卒でベンチャー・リンクという主にFC展開を支援する会社に入社しました。そこで4年ほどあるFC本部に出向するような形でFC本部や加盟店の支援をしてまいりました。 そこでの経験からすると、新規事業を始める際は自分で始めるよりノウハウの確率したFCに加盟したほうが成

          新規事業 FC vs M&A

          収益性は加重平均で考えるべきか

          こんにちは。ユニコンの照井です。 企業価値をみるときに収益性をみていきます。 その際に、3期分以上の収益性の推移をみていきます。 その3期分の収益性をみていくときに加重平均をして年間の収益性をみるというやり方があります。 例えば、直近の収益に50%をかけて、直前々期の収益には30%をかけ、 その前の期には20%をかけてそれぞれを足していき、3年間の加重平均の収益性を見るというやり方です。 これは、一見理にかなっていると思います。それは、直前期だけたまたま収益が上がって

          収益性は加重平均で考えるべきか

          ローソンTOB TOBって?

          こんにちは。ユニコンの照井です。 ローソンをKDDIがTOBするというニュースがありました。 そもそもTOBとはなにか。。。 TOBは、「Takeover Bid(株式公開買付け)」の略で、企業や個人が対象企業の株式を一定の価格で一斉に買い取り、対象企業の経営権を取得する手法を指します。 そもそも何故上場している企業の株式を購入するのにTOBが必要なのでしょうか。 会社の支配権・経営権などに影響が生じるような大規模な株券等の買い集め行為が行わ れるに際して、情報の適

          ローソンTOB TOBって?

          成長支援型のM&A

          こんにちは。ユニコンの照井です。 最近ありがたいことに色々とご相談を受けることが増えております。 特に感じることは、40代から50代の私と同年代からのご相談。 起業し、10年20年と企業を成長させてきて、非常に良い会社になったが より成長させていくためには、自社の足りない部分を補わないと自身が考える成長ができない。ということで足りない部分を補完できる企業にM&Aをして自社を成長させることが従業員にとってもよいのでは?ということでM&Aを検討する経営者が増えてます。 M

          成長支援型のM&A