土器

いしのたべもの、つちのたべもの

ぼくは美味しい酒が大好きです。

特に日本酒とワイン。

日本酒なら並んでいる銘柄をみれば

そこがどういうお店か大体わかります。

食と酒にかける熱量の割合は

一般のそれより多いかもしれません。

最近またおもしろいお店にいきあってしまいました。

扱う日本酒の蔵・銘柄は一種類のみ。

たしかに美味しい銘柄ではありますが

最高にウマい!というよりは普通に美味しい。

希少価値が高いわけででもない。

ご主人いわく

食事には

「石の食事」と「土の食事」があるといいます。

石の食事はより天に近い

上へ上へと登ってくる食べ物・飲み物で

「ウマっ!」って感じるのはだいたいこれです。

一方、土の食事は大地に根ざしたもので

下へと沁みこみます。

「ウマっ!」って感じではないけれど

じんわりとなんか美味しい。

いまはほとんどが石の食事だとご主人はいいます。

土の食事はかつて土で作った器で供されました。

今は食器といえばほとんどが石の器(ガラスや陶器)です。

特に印象に残らないのに

身体に馴染んで心地いい。

「ふつうに美味しい」が一番いい。

その一銘柄はこの“土”のスタイルにぴったりなんだそうです。

食事は刺激だというのがぼくの考え。

だから究極的には必要のないものです。

それでも

(刺激を楽しむものでないく)中心に戻るための食事があるとすれば

それは沁み込むものであるはずです。

パワーを得られるのではなく

食べると中心・源にもどれる。

それがパワーフードでありソウルフードなんだと思います。

だから次につながる食事とは

沁みる食事です。

刺激を楽しむときは楽しみましょう。

でも

人生を変えよう

中心を取り戻そうというときには

外から取り入れるものは

「沁みるかどうか」で選んではいかがですか?


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