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(神道のSから)SDGs

伊勢神宮の五十鈴川にある宇治橋のところに大きな鳥居がありますね。
内宮に入るときにくぐるであろう鳥居です。

これほどの鳥居になる木というのはどうやって調達しているのでしょうか。

これは御正殿で使われていた木だったのです。

御正殿というのは内宮と外宮の中心にあるお宮の建物です。

御神体が納められている建物です。
木ですから、水分等で重くなってくると屋根が下がってきてしまいます。
そのために棟持柱という左右の2本の柱で屋根を支えているのです。
この棟持柱は20年使用した後、鉋をかけて新品同様に綺麗にした後、宇治橋の大鳥居として使われるのです。

外宮の御正殿の棟持柱は宇治川の外側の大鳥居となります。
内宮の御正殿の棟持柱は宇治川の内側の大鳥居となります。

まだまだ、終わりません。
大鳥居は20年後鉋をかけられて新品同様になります。

次は桑名と亀山の伊勢国の入り口の鳥居として使用されます。

20年間、鳥居として使われると、柱も還暦である60年目を迎えることとなります。
まだまだ、終わりません。
再び鉋をかけて新品同様になります。

次は御神木として、全国の神社に分けられ、各神社で鳥居や社殿の材料として使われます。

20年おきに式年遷宮が行われ、色々なものが作り直されますが、それに伴い、使用していた柱はこのように循環して使われているのです。

最近は何かとSDGsと言われるようになりました。
しかし、日本は大昔から普通に行っていたことであり、何を今さらという気もするのでしょう。
現代になって見えない世界でのことを現実的な話にしてきており、社会がそういうものから学ぶということが一般的になってきました。
見えない世界を理解することはこれからの社会を先取りすることでもありますから、ぜひ一緒に学びましょう。


これからも良い記事を書いていきます。