死別後、何年にするのか その1

今週から3週間かけて探索するテーマ。それは、死別から何年まで経過した人たちを対象とした研究とするのか。「死別経験した若者(ヤングアダルト世代)の社会・経済的影響」を明らかにするために。

そのために、その視点から過去の研究を読み進めている。

今日読んだのは「大学進学と、親の死別の関連」について書かれた論文3本。そのうち一つの論文について書いてみたい。

「親の死因と、家庭背景に基づく子どもの教育の関連」"Link Between Cause of Paternal Death and Children's Education Depends on Family Background"というタイトルのSanna Kailaheimoさんと、Sanni Kotimäkiさんが書いた論文。

この論文は父親が亡くなった原因と、大学進学がどう関連しているかについてと、親の学歴が、死別を経験した子どもたちに、どの程度影響しているかを探求しているもの。

大規模なデータを元に、3,485の父親との死別を経験したケースについて扱っている。

結論としては、父親が高学歴で、かつアルコール、自殺、突然の死により亡くなった場合は子どもたちの学歴が低くなる影響があるとのこと。しかし、遺された母親が学歴が高い(大卒の)場合は子どもへの教育面での悪影響は防げるとのものだった。たとえ、親が亡くなっても、両親共に高学歴の場合は、子どもが最も、大学進学をするというデータもあった。

このデータは、1992年から1982年の間に産まれた子どもたち(2019年時点では27歳〜37歳)で、0歳〜22歳までの間に、かつ大学進学前に、父親を亡くした子たちを対象としている。大学進学前ならいつでもよい、とすることで、長期的な影響も含んで考慮できることが良い点かもしれない。ただ、死別のみによって、大学進学に影響しているわけではないだろうし、長期ともなると、複数の要因があるのだろう。質的調査をベースに調べていかないと、自分の調査の下支えにはならないような気もするが、教育への影響というのは、こうした量的な調査のほうが多いので、また悩ましい。ゆえに、自分の研究の意義も感じられるのやけれども。

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Terumin

リヴオンという死別を支えるグリーフサポート団体の代表をしています。Founder and CEO of Live on, a charity in Japan supporting the bereaved. Ph.D researcher at Uni of Bath、
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