切り落としとワサビ

はじめに、ここは誰かの家のチラシの裏にある書き散らしとでも思って読んで欲しい。
読み切ったところで読了感も無ければ、これから先の人生で使える有意義な物にもならないだろう。 以上。

魚の切り落としのような生活。
昨日の夕餉は400円弱の切り落としパックを丼にして食べた。選んだ理由はとても下世話な話だが、中トロの切り落としが入っていたからだ。
私の好物は生魚とビーフシチューくらいなもんで、例え400円だろうとご馳走だった。

喜び勇んでレジを通り、炊けた米と共に肴をつついて流し込んでいる中ふと、『この社会の中で、中トロがあいつなら、俺は良いとこ赤身だな』と要らんことを考えてしまった。
それだけならまだしも、中トロだなと思った奴にも『お前は中トロだ』と、訳のわからない文を送ってしまった。
まぁ、その場では妬み嫉みで一杯だったと言っておこう。

腹も膨れ、皿を洗い終わり、さぁ次は奥歯でも磨こうかと思った矢先、さっきのあいつからの返事だ。

「俺が中トロならお前ワサビにでもなってくれよ」

俺はお前が大好きだし、とても腹立たしいと思う。

これだけ言わせてくれ。
いつか成る。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?