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融け合うバーチャルとリアル ~個人主催のVR音楽ライブを見て~

先日、clusterというバーチャルでイベントが出来る場所で、
個人主催のVR音楽ライブ「くらげビート」が開催されました
私もスタッフのひとりとして参加したのですが、手前味噌ながらとても良いライブでしたのでnoteに書かせていただこうと思いました

「VR音楽ライブなんとなく分わかるよ!」という方は、
目次の「"生"の空気感のあるライブ」から読んでいただいても大丈夫です

くらげビートは、こんな感じの音楽ライブイベント
 (noteから見ると音質落ちちゃうので、Twitterへのリンク も)


VR音楽ライブ?

みなさん、突然ですがVR音楽ライブってどんなイメージありますか?

・3Dアニメの中に入ったような凄いステージ演出
・ぬるぬる動くダンス
・でも、VRゴーグルがないと楽しめないんでしょ?

とかとか、色んなイメージありますよね

「そもそもVR音楽ライブってなに?」
という人のためにざっくり説明すると、バーチャル空間でやる音楽ライブのことです、VR音楽ライブを「VRゴーグルがないと参加出来ない」と思っておられる方もいらっしゃるのですが、実はVR音楽ライブのほぼすべてはVRゴーグルがなくても楽しめます

VRゴーグルは「なくても楽しめるけど、VRゴーグルをつけたらその世界に入り込んだような体験ができるので、あったほうが没入感がたかくなる」的なニュアンスで思っていただけると想像しやすいと思います
映画を映画館で大迫力で見るか、家のTVで見るか的な感じですね

VR音楽ライブの特徴は、バーチャルな世界で開催されている音楽ライブなので、会場まで移動せずとも家からライブに参加できるメリットがあり、現実で地方に住む人の距離的・金銭的な問題や、ライブ会場へ行く心理的ハードルをグッと下げられる点など色々なメリットがあり、

とくにVtuber関連のVRライブでは、バーチャルの利点を活かした今までに見たこともないような大掛かりな舞台演出をしているライブが多いのも魅力のひとつです
高性能なモーショントラッキング設備があれば、3Dキャラクターが人間と同じような滑らかな動きでぬるぬる動く姿を味わえたりするので
今まで音楽ライブやイベントに行ったことがない層の人にも求心力があって、Vtuber界隈ではメジャーなイベントになりつつあります

ユーザーにとっては沢山のメリットはあるのですが、
主催者・演者側からは
3Dアニメのような大掛かりな仕掛け舞台のような演出(パーティクル演出)を用意したりするライブステージ演出が主流になってくると、その事前準備が必要だったりとか、
ぬるぬる動いたり、キレキレのダンスをみせるためには高額なモーショントラッキング設備が必要だったりと、ハードルが高い要素もあります
また、VR音楽ライブはバーチャル空間上で色々複雑な処理をするので、安定性・諸事情等で生歌ではなく録音音源が使われるパターンもよく見られます

そんな中・・・

VR応援キャラのおきゅたんbotちゃんが
気軽に参加できる音楽イベントがあってもいいんじゃないかな?
という発想のもと、

全国どこからでも参加できて高音質・大人数収容できる
「cluster」というバーチャルイベント空間サービスを使い
豪華な演出がなくても、気軽に参加出来るライブを開催したい

という呼びかけをTwitter上で行いました、
それに賛同したアーティストやスタッフが集まり、
今回の「第一回くらげビート」開催に至った経緯があるんですね

おきゅたんbotちゃんの呼びかけを見て自分も「おもしろそう」と思い
スタッフとして参加させていただきました。(と言っても、告知動画とダイジェスト動画作ったくらいなんですが)


"生"の空気感のあるライブ

ここから本題のライブの話になります
良かったポイントはたくさんあるのですが
ライブの ”生っぽさ”、が出ていたのがとても良かったんですよね
生っぽさは生歌だったり、ライブパフォーマンスが生という意味もありますが、ライブ全体の雰囲気がとても ”生”っぽかったのが印象的でした
生っぽい正体ってなんだろう?って考えたのですが

今回、clusterデフォルトのミニライブハウス風ステージを使用したのですが、舞台照明含めて実際のライブハウス感があって
パッと見で「あっ生っぽい音楽ライブだ」感が表現されていての分かりやすかったのがひとつありますが、

出演者のライブパフォーマンスと、観客の一体感が作り出す "生感"
これが本当に実際のライブのようなエモさと空気感を出していました

今回参加してくださったアーティストの方々は
リアルでライブされている方もおられて、観客を盛り上げるライブパフォーマンスが本当に素晴らしかったんですよね、
とくに、"そこに居る" という見せ方がとても上手くて、それがそのままキャラクターの存在感やライブの生感にもつながっていて
空気感や存在感のあるライブになった感がありました

また、出演アーティストのひとりの隣町本舗さんは、普段バイノーラル音楽家をされているのですが
「現実だとイヤホンとかヘッドホン付けてライブを聴くことがほぼ無いに等しいので、VRならバイノーラル録音使ったライブができるかなと思って」
と言われていて、こういう方向からのアプローチもあるんだと目から鱗でした
こちら側の設定等でライブ中にノイズが出てしまったり、生感ゆえにトラブルもあったのですが、そこを生感のある場繋ぎをして乗り切るのがさらに生っぽくて、なんだかそういう空気感がとても良かったです

「知る」って楽しい

今の時代ってほんと情報が溢れすぎていて
見つけてもらうこと、知ってもらうこと、気づいてもらうこと
そういうのがとても難しい時代だなと感じます
ネットも広大なように見えてみんな「自分が興味あるもの」しか探さない
その興味があるものでさえも、話題性の高いものや企業が売りたいものが目立つようにピックアップされるので

自分の興味があるもの以外のジャンルって、なかなか触れる機会がなくて
下手したらリアルよりも触れる機会が少ない感さえあります

そんな中、このようなイベントが開催されることで
今まで自分が知らなかったジャンルやアーティスト、
「こんな事している人がいるんだ!」というのを、知るきっかけが出来るのって、すごく素敵な出会いを感じるんですよね
本屋さんで偶然出会った本がすごく良くてお気に入りの一冊になった、そんな感覚があります
アーティスト側としても自分を知らなかった人に自分を知ってもらえるし、なんだかそういうのいいですよね

しかも、clusterってイベントを空間ごとそのまま保存して残してくれるんですよ。
つまり、ライブが終わって「ハイおしまい、楽しかったね」ではなく
「ライブが終わったあともライブを追体験できて、しかも空間の中を自由に動き回れる」んですよね、すごい!

今回ライブを見ていて思ったのが、ライブに参加している間って
作業しながらのながら聴きではなく、その場の空気・音楽・パフォーマンスに集中するので真剣に聴き入る・見入るんですよね
そういう「ライブ」という見せ方は、
何かしながらのながら聴き・ながら見の時代に、1つのものにみんなで集中して見れる場所っていうエンタメ感がいいなぁと思いました、
そして、シンプルにファンになりやすい環境だなぁと思いました(出演アーティストのパフォーマンスが素晴らしかったのももちろんあります)

バーチャルなので途中で自由にトイレに行ったり、飲み物等を取りにいけたりするのもいいですよね
ちなみに今回のライブ、出演者・スタッフ・観客、全員が別々の場所から参加していて、誰一人現実世界では同じ場所に居ないんですよね
それがバーチャルで同じ空間の、同じ時間を一緒に楽しんでいるのがなんだか不思議で面白かったです

そして、ライブの最後には各アーティストが自身の告知をするのですが、
リアルで活動されている方もいらっしゃいますので
「◯月◯日に渋谷◯◯でライブします~!」的な現実の情報をバーチャル空間でするのがとても新鮮でした
もちろん、リアルでも活動されている方なので顔出しライブなのですが
そう考えるとふいに、リアルとバーチャルの境界線が薄れて、滑らかに地続きになっていくような感覚を感じて、なんというか不思議な気持ちでした

「くらげビート」の出演者、場所、空気感には、
バーチャルとリアルが解け合いどちらにも繋がっている感が強くて、とてもおもしろい空間だったんですよね

バーチャルライブなんだからバーチャル感を感じる演出じゃなきゃ!というものではなくても、気軽に参加できてエモくて楽しい、
もっと言えば「ライブってたのしい!」という感覚になれたのが
すごく良くて、このライブイベントを見ると
リアルライブに行く心理的ハードルが下がった気がします
なんだかバーチャルライブを体験することで、リアルにも繋がっている感がありました

今回Youtubeで配信された「くらげビート」の「ダイジェスト映像」を作ったので、そちらを観ていただけるのもとても嬉しいのですが、
是非、clusterのライブアーカイブ機能を使ってライブを追体験していただいて、耳で、肌で、ライブの雰囲気を感じて欲しいなと思います

空間を保存して追体験できるのって未来感ありますよね
過去に戻って思い出をもう一度追体験、ほんと良い時代です、clusterすごい


最後に

自分はライブ中は、いち観客として見ておりましたが
すごい演出なんてなくても、バーチャルでライブをやることに意味はあって、心に残るライブにすることが出来るというのを肌で感じました

どんなことでも、初回・第一話・一期生ってとても重要で
ここでうまくいかないと、当たり前ですが後に続いていかないのですが
「気軽に参加できる、生感のあるバーチャル音楽ライブ」
という方向性・内容ともに本当に素晴らしい第一回でした
そのような場に参加させていただけたのが本当に嬉しいです

主催のおきゅたんbotさん含め、出演者・スタッフの皆様の
「楽しんでもらおう!」という気持ちと、観客の気持ちが重なった一体感で出来上がった空気感が本当に最高でした
また、沢山のVアイテム(有料アイテムのこと、あとで出演者とスタッフで分けさせていただきました)で応援してくださった観客のみなさま、本当にありがとうございました

今回ライブを見ていて、やっぱり目の前でいつも見ているVtuberや、聴いているアーティストが実際に動いて喋って歌う姿って、めちゃくちゃ存在感あるので普通に嬉しい気持ちになりますね、音楽ライブととても相性がいいのでファンサービス的な意味でもとてもいいなぁと

cluster音楽ライブ、Vtuberと相性が良いので広まってどんどんこういうライブが開催されて欲しい!という気持ちももちろんありますが

Vtuber界隈だけじゃなく、インディーズ音楽界隈や、他にも色んな界隈に広がったら、もっとおもしろいことになりそう!という手応えがある、「いろんな可能性を秘めた」イベントでした

長文、最後まで読んでいただきありがとうございました。
気軽に参加できるライブ、増えるといいですね、増えてほしい!

もし、くらげビートに興味がある方がおられましたら
こちらのclusterページの最下部になる招待URLから、Discordへどうぞっ



【出演アーティスト】
主催:おきゅたんbot ( Twitter Youtube )
わたあめ子 ( Twitter Youtube )
隣町本舗 ( Twitter HP )
NA_NO ( Twitter )
はるきねる ( Twitter HP )
Milia ( Twitter HP )

スタッフ
タイムキーパー:オノッチ ( Twitter )
カメラ撮影:ドコカノうさぎ ( Twitter Youtube )
告知・ダイジェスト動画作成:てすて ( Twitter )


【clusterページ】気軽に音楽ライブ♪くらげビート
https://cluster.mu/events/c97f11ef-34bd-4591-9a5f-f8f235b19b6f

くらげビート、Youtube配信映像
https://www.youtube.com/watch?v=Jt5NSXzEfB8

くらげビート、ダイジェスト映像
https://www.youtube.com/watch?v=dFdqaTJVigw

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