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リアルライブに行って、音の波を体感できた話

「えっ…?なにを当たり前のことを…?」
と、突っ込まれそうで恥ずかしさもありますが、備忘録として書いておきます。
感覚的な話だし心の中で留めておけばいいかな~と思っていましたが、人間の忘れていくスピードは凄まじく、どんどんこの時に感じた感覚が抜け落ちてきているので、完全に忘れてしまう前にここに書いておきます。

音の波を体感できた話

先日、こちらの音楽ライブに行ってきました。
もう、めっちゃいいライブでした!!

そもそも・・・

自分はVRに出会ってからダンスをはじめたのですが、VR上でダンスが上手い人がよく言う「音にノる感覚」「グルーヴ感」をあまり掴めていませんでした。
音楽を聴いて心がノって、指でリズムをトントンと刻んだり、頭の頷きでリズムをとる、というのは今まで音楽を聴いてきた中でやっていたのですが、いざ振り付けなしのダンス(アドリブ)で踊るとなると、途端にリズムにノれなくなっていました。

ダンスが上手い人の話を聞く感じ、音にノる感覚はなんとなくサーフィンっぽいと自分では解釈していて(サーフィンやったことないけど)
波をよく見て(音をよく聴いて)、波のリズムに合わせて自分の身体をコントロールして、波(音)と一体になるイメージ。

でも、いざ自分が音にノろうとすると、どうしても音の波の実体感が見えず、目の前にあるのはホログラムのような実体のない波で、そこで溺れてもがく犬かきみたいなダンスになる、という感じでした。

自分自身にダンスの動き・技が体に染み付いていないのでとっさに出ない、という問題もかなり大きいウェイトを占めているとは思いますが、なんか根本的な問題がもっと手前にあるような気を薄っすらと感じていました。

上手く例えられるかわからないですが、例えば身体の上下運動でリズムをとる(アップ・ダウン)というダンス系で最初に覚える基本の技(?)でも
「今これちゃんと音楽にノれてるの?なんか違くない?ちゃんと音にハマってるの?ズレてない?・・・これほんとに大丈夫?」
のように自分で合っているかどうかのジャッジが出来ないというか、自分のリズム感にすごく自信を持てなかったんです。
シンプルに言えば、自分のダンスに手応えがない感じでした。

※VRChat上では、他の人の動きと音は遅延が発生してズレるので、自分以外の人がリズムにノれているかどうかのジャッジはかなり難しい。

ライブ会場に行ってみると・・・

お恥ずかしながら、自分は榊原ゆいさんをあまり存じ上げていなくて、ライブに行った理由も「バックダンサーに憧れのダンサーさんが出る」というので、どうしてもその方のダンスを生で観たい!!動機で参加したものでした。
榊原ゆいさんは系統で言えばアニソン系、美少女ゲーム系のノリのいい疾走感のある曲が多めの感じで、会場の9割はお兄さんでした。(残り1割はお姉さん)

私はアニソン系(?)ライブのような、客席スタンドアップでペンライトを振るライブに行ったことがなく、正直内心はビビり散らかしていました。
(ネットで見聞きするアイドル系ライブ(?)ってなんか怖そうで・・・)

もちろん参加した時のお客さん運が良かったっていうのもあるとは思いますが、そんな心配はまったくの杞憂で、周りの方々は至って良識的な大人の方達ばかりでした。ライブは困ったトラブル等もなく楽しく快適に楽しむことができました。(無意識下で薄っすらと偏見を持っていたんだと後悔)

実際にライブがはじまって・・・

そんな感じであくまでダンサーさんのダンスが主目当てだった私は、榊原ゆいさんファンの方達に申し訳ないな…と内心ちょっと思っていたので、ライブ中は用意されたパイプ椅子に座ってひっそり隠れるように観ようと思いながら開演時間を待っていました。

しかしライブがはじまると、周りの観客全員がパイプ椅子から勢いよく立ちあがり、スタンディングでペンライトを振りながら超ノリノリ状態になり、逆にノっていない人の方が目立つくらいの開幕フィーバー状態に。

そのとき私は「ライブに来て楽しまないなんて、なんて粋じゃないんだろう…自分、あまりにイケてなさすぎる」と反省するほど、その場がめちゃくちゃ楽しさと熱気で溢れているのを肌で感じました。
こういうご時世なので客席からの声出しは禁止でしたが、ほぼ全員が音楽にノってノリノリの状態っていうのは本当にその場にいて楽しくなるというか、身体が勝手に動き出したくなる衝動でした。(隣の人と30cmくらいの感覚しかないので、踊るのはムリだけど)

そんな感じでリズムにノっているとふと気づきました、「えっ、なんかめっちゃ音にノれている感覚あるんだけど・・・!!」なんだこれ!!!
流石にダンスできるスペースはないので、全身でアップとダウンの上下運動をリズムにノりながら刻んでいたのですが、明らかにリズムがいつもより取りやすい感覚がありました。
なぜが分からないけど、音の波を感じている気がする。

そのとき、音って"振動"だったということにハッと気づかされました。
「え?・・・そりゃそうでしょ」と困惑されている方もいると思いますが、イヤホンや自宅のスピーカーで聴く音楽って鼓膜は振動させられても、身体に音の振動を感じさせるほど音量を上げることって日常生活ではなかなか難しいので、お恥ずかしながら私はこの感覚をすっかり忘れていました。

思い返してみれば、和太鼓の演奏を生で聴いた時、耳で聴く感覚よりも、音の衝撃波が身体に当たって身体の部位で音を感じる感覚の方が強かったのを思い出しました、なんというか踏ん張っていないと吹き飛ばされそうなほどの音の圧で、音の振動がお腹や脊髄、心臓にダイレクトに伝わってきてそこで直に音を感じてる感覚がありました。

ライブハイスでのライブも、音の波の振動が身体に直で入ってくるので、耳で聴くよりもダイレクトに音を感じることができ、リズムの追い風が身体をおしてくれる感覚があって、気持ちよく音楽のリズムに乗せていってくれる感覚を私は感じていました。

そして、観客の方々も熟練のファンの方が多かったのもあってか、ペンライトの動きがリズムとバッチリ合っていて、リズムの誘導灯のように気持ちよく音楽に乗らせてくれて、さらに前で踊っているバックダンサーの方のキレッキレのダンスで最高の音とりをリアルタイムに見せてくれるのもあって、相乗効果でめちゃくちゃ気持ちよくリズムに乗れている感覚がありました。

また、ライブは生歌だったのですが榊原ゆいさんの歌唱力がめちゃくちゃ凄くて、パワフルかつ伸びやかで、生歌のよさがこれでもかってくらい伝わってきて、歌唱力の高さと音響さんの技術に超感動しました。(生歌がヘロヘロでガッカリ、声が伴奏に負けててガッカリ、なんてライブも結構あったので、ほんとに感動しました)

あと、これはVRしている人は感覚的に分かってくれる方も多いと思うのですが、VR紹介記事や体験漫画、PCモニタやスマホからの映像の情報だけでは伝わらない、実際にVRを体験してみないと分からない感覚ってあると思うのですが、それに近い感覚を今回のライブに参加して感じました。

音の波を感じる感覚もそうですが、
アニソン系ライブ(言い方が分からないので便宜上アニソン系ライブと書かせていただきますが、他意はありませんので!)に参加してみて、アイドルライブの体験漫画だったり、アイマスとかのアニメ・ゲーム系のライブだったりの体験漫画や感想に込められた熱量をやっと自分自身の体で体感することができました。

今まではそういうアイドル系ライブの体験漫画をみても「へぇ~楽しかったんだね~」程度の温度感しかなかったのですが、
実際に体験した観客参加型ライブはもうめちゃくちゃ楽しいし、ライブ観た後に"元気をもらえる"感覚の質感というか、リアルさを肌で感じで「あぁ~!!こういうことだったんだ!!みんなこの楽しさを言ってたんだ!!」
っていう、はじめてVRした人が最初に口にだしそうなセリフが頭の中を飛び交っていました。
そして、プロのパフォーマンス、プロの感動させる力ってすごい・・・!!という感動がもの凄かったです。
めちゃくちゃいい経験をさせていただきました・・・

何事も体験してみないと分からないものなんですね


ちなみに・・・

ちなみにですが、ライブ中はリズムにノれている感覚が最高到達点まで来ていて、今ならなんでも踊れる!くらいの全能感があったのですが、寝て起きていつも通りVRで踊ってみたら、いつも通りのリズムのノリ感に戻ってました。
でもこの感覚を経験できたことがすごい収穫だったので、ヨシ!!
(最近その感覚も薄れてきたので、忘れる前にこのnoteを書いてます)

最後に・・・

榊原ゆいさんのライブ、今週の日曜日(5/29)に東京公演があり
チケットが5/28(土)の23:59まで購入できるので、もし興味ある方がいたら是非ぜひ~!!(当日券もあるけど一般販売のチケットで買った方がお安い)
ちなみに、思った以上に体が動いて汗かくので、もし行かれるなら替えのTシャツ持っていったほうがいいです(1敗)


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