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奈良、京都、大阪での「美味しかったもの」ベスト11〜平成から令和への旅で見つけた至福のひととき〜

 10日間にわたる今年の黄金週間、皆さんはどのように過ごされただろうか。私は元号が切り替わるタイミングを、カミさんとの関西旅行に充てた。その模様についてはこちらこちらでアップしている。本稿では、奈良、京都、大阪で味わった食事の中で、とりわけ至福を感じることができた「美味しかったもの」ベスト11をお届けすることにしたい。

 実は本稿は、極めて実験的な試みとなっている。きっかけは、能田達規さんの『ぺろり!スタグル旅』が2年にわたる連載を終了したことだ。まだまだ続くものと思っていたのだが、J2の試合数に合わせたのか、第42回の「VS.鹿児島」が最終回となってしまった。大人になってからは、漫画を読む習慣がなかった私も、この連載だけはいつも楽しみにしていた。

 以前、別の漫画家さんから聞いた話なのだが、漫画界では「グルメは鉄板ネタ」なのだそうだ。OWL magazineは「サッカー✕旅」というコンセプトだが、『ぺろり!スタグル旅』は「サッカー✕旅✕グルメ」。もともと魅力のあるコンテンツの3乗となれば、最強というほかない。ならば私も、今回の旅の思い出をグルメ縛りで振り返ってみた次第である。

 なお「ベスト11」と銘打っているのは、多少なりともサッカーっぽくしたかったからであって他意はない。また、序列を付ける意図もないので、今回は食べた順に紹介してある。ただし、あらためて振り返ってみると、奈良で食べたものが圧倒的に多かった。「これ」といったグルメが思いつかない奈良だが、実は食事に関しては想像以上にクオリティが高い。その意味でも、奈良は本当にお勧めしたい観光スポットである。

【01】朝食@奈良ワシントンプラザホテル

 まずはホテルの朝食から。取材でもプライベートでも、国内のホテル選びでは「朝食」を重視している。今回投宿した奈良ワシントンプラザホテルでは、観光地へのアクセスが良いだけでなく、朝食の内容も充実。和定食、洋定食、茶粥朝食からチョイスできる。こちらは和定食。大和なでしこ卵ヒノヒカリによる卵かけご飯は、まさに「夢の共演」と呼ぶにふさわしい。

【02】くず餅@奈良公園の出店

 興福寺から春日大社に向かう道の途中、立ち寄った奈良公園の出店で、奈良名物のくず餅をいただく。鹿の群れを眺めながら、ふいに脳裏に蘇るのが、吉田戦車のカルト的な4コマ漫画『伝染るんです。』。老婆がチンピラに「あんたら社会のクズじゃね、くず餅買うていきんさい」と声をかけるシーンがリフレインする。

【03】粗挽きラム肉のキーマカレー@ならでんパーク

 奈良クラブのホームゲームでいただいた、粗挽きラム肉のキーマカレー。東京・墨田区のスパイス料理店『SPICE cafe』の伊藤一城シェフが監修した、香ばしいラム肉に花山椒のスパイスが加味された逸品で、一皿1000円(写真はハーフサイズなので500円)。スタグルとしてはかなり強気の価格設定だが、十分に値段に見合った味わいであった。奈良クラブのカレーへのこだわりは、こちらで知ることができる。

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