敬遠してしまうボードゲームについて


はじめに

こんにちは、てつです。最近は、ゲーム会以外でボードゲームを遊ぶ機会が減ってしまい、ちょっと尖ったゲームを出されようものなら、アレルギー反応が起こらないかかなり慎重になっている気がします。
もっといろんなことに寛容になりたいものです。
さて、標題にありますように、今回はいろんな理由で敬遠してしまうボードゲーム、というテーマでお話します。
もちろん、これはすべての人に当てはまる訳ではありません。しかし、少なくともこれらのゲームが、敬遠されてしまうに足る課題を持っていることを知ってほしいし、課題が解決出来るのなら、積極的に解決をしていきたいところでもあります。その意味で、このnoteを書いています。それでは詳しく見ていきたいと思います。

【ハイパーロボット】

誰だって、可能ならば自分がゲームの最後まで、その内容にかかわっていたいと思っている、と推察します。このボードゲームは、それが出来ない、得意な人と不得意な人の差がおそろしく出てしまうゲームでした。

◼️どんなゲームなのか
最も少ない手で目的地まで行けるルートを見つけた人の勝ち、となります。
あるルールに則り、目的のコマがゴールまで進むのに何手かかるかを考えます。
◼️なぜ敬遠するのか
ルールは把握できました。
それで、いざ始まりました。たまたまそのときは、お1人、ものすごく得意な人がいたんです。そうすると、結果的に、ただただその人が解答するのを見るだけのゲームになってしまいました。一体誰のためのゲームなんだと思いました。
考えるのが遅い人はそもそもゲームに参加することが出来ないうちに終わってしまいます。
得意な人がいたら、その人たちだけで成立するゲームです。置き物になるために、私たちは呼ばれたわけではないのです。

◼️どうすれば参加者が楽しめるものになるか
ルールを以下のように改変してみます。
まず、十分に考える時間を取る。早いもの勝ちで回答するルールを変更し、考える時間を5分確保するなど、誰でも参加できる時間を約束する。この時点では、まだ何手かかった、という申告はしないことにします(これは、最低限、ゲームの参加機会を担保することになります)。
そのあとようやく、それぞれ何手かかるか数字を申告し合います。
手数が多くかかっていても、ルートを見つけた人は、発表出来る機会を得られることとすると、より参加機会が増えるでしょう。
時間があればすべての人に、一度は回答する機会を設ける。時間がなければ、はじめに最多手、次に最少手を披露する形にする。
いかがでしょうか。ゲームとしては、ずいぶんまろやかになったような気がしますが、自分はこういう形にしてもらったほうが、参加(join)出来ていると思えて好きです。

【カタン】

◼️どんなゲームなのか
サイコロを振って出た目に応じた資源がもらえる(場合によっては全くもらえない)。その資源を元手に、他プレイヤーと交渉するなどして、自分が必要とする資源と交換などし、必要なカードを獲得しながら、町や都市を配置して得点していく。
◼️なぜ敬遠するのか
交渉が得意な人が勝ちやすく、苦手な人にはどう進むかわからず終わることが多いです。苦手な人にとっては、交渉でどうすれば自身が有利に進むかわからず、またその都度した交渉が今の自身に有効なのかを判断するのが得意でない。
また、特定のプレイヤーを妨害するようにプレイが進むことがあり、そのことがまるで、「いじめ」を受けているかのような印象を持つこともあります。
ゲームの初期配置を行う際、訳も分からず置いたところ、資源がなかなか取れず、大差をつけられました。
このゲームにおいては、初期配置の置き方で、その後の5割が勝敗を決めていると言ってもいいくらいです(このことは、各所で公に言われていることでもあります)。なのに、そのときは何の有効な助言等なくやったものだから、なんて辛いゲームなんだろうと思いました。きっと途中で投げ出したくなります。

◼️ どうすれば参加者が楽しめるものになるか
あくまでもゲーム上で行われていることであることを丁寧に注意喚起し、ゲーム中もそのことに都度触れてケアを図る。特に、初心者であれば十分に配慮したいです。

初期配置については、ある程度の指南を行う。結果置いた場所での見通しが難しそうであれば、そうなりそうなイメージを伝える。
残念ながらこれ以上の策が思い浮かびません。だってそれくらい、嫌な思いをしたんだもの。

【1号線で行こう】

◼️どんなゲームなのか
前後半のパートがあり、それぞれやることが違っています。
前半パートで、マップに線路タイルをどんどん敷いていきます。自分だけが知る出発地点から、到着地点までなるべく他プレイヤーに悟られることのないように気を配りながら線路を引き、それが終わるとそのルート上をサイコロを振って進む後半パートが始まります。後半パートにおいて、最も早くゴールに到達した人の勝ちです。
◼️なぜ敬遠するのか
これは私自身の経験ではないのですが、このゲームが立ちそうだったとき、ある女性参加者が「私はこのゲームはやりません」とはっきり拒否を示しました。
理由としては、前後半のパートに分かれている構成上、どうしても早く後半に突入する方とそうでない方に別れます。そのとき、1人残されて前半パートをやらされている間に、どんどん先に進んで行かれるのを見せられるという、嫌な気持ちにさせられるから、嫌になった、ということでした。

◼️どうすれば参加者が楽しめるものになるか
私がこのゲームをはじめてやったときは、1人出遅れていました。だけど置いてけぼり感は感じなくて済んだのです。それは、すでに後半パートに進んでいた他プレイヤーの方から、線路のつながり具合を助言いただき、それにより自分のプレイの助けになったからでした。
そのときはゲームとしては負けとなりましたが、よいゲーム体験をした、と思えました。

【ドミニオン】

自分の山札の一群に、新しいカードを次々に取り入れながら、得点となる札を織り交ぜて強化していくことを目指す。ゲーム中は一切効果のない「得点」カードが、ゲーム結果集計時に得点計算されます。その得点で順位を争います。

◼️なぜ敬遠するのか
私がこのゲームを、いちばん初めにプレイしたときのお話です。
そのときは、ある程度、勝ちパターンを理解している同卓者と一緒にプレイしました。その彼は(また今回も俺が勝つのだろうけど、まあ付き合ってやるか)といった雰囲気を出しており、とても嫌な予感がした覚えがあります。ノートパソコンで何かの作業をしながら、自分の手番がきたときのみ、所定の動作を行っていました。手番が終わると、パソコンの作業に戻っていました。自分の手番で何をすれば効果的に進められるかについてはよく理解されている様子でしたので、徐々に得点札を集めていっていました。
また、このとき私は、即座に彼にクレームを入れるほどこの状況が飲み込めていなかったこともあり、店員さんの様子を見て、店員さんが何か注意をするかなと待っていました。残念ながら、店員さんは彼に注意をすることはありませんでした。
結果として、彼の圧勝でゲームは終わりました。
彼の遊びに付き合わされてしまった形になり、またそのような失礼な態度を取られたことから、残り時間を使って、あらためて別のゲームをする気になりませんでした。程なく私は退店を申し出ました。
店員さんは言いました。「この度はすみません、このお代はいただきません」と。
つまり、この状況をきちんと理解していたんですよね。私は少し腹が立ち、「いや、支払います」と抗議しました。ただ、店員さんが申し訳無さそうな顔をしていたので、(たぶん強く言えないんだろうな。これはもう仕方ない)と思いお支払い免除を受け入れることにしてお店を出ました。
店員さんからは、次回お使いください、として割引チケットもいただきました。大変申し訳ないですが、その後は割引チケットの有効期限内までにはもちろんのこと、現在に至るまでお店を訪れてません。

◼️どうすれば参加者が楽しめるものになるか
このゲームは、カードの効果によって、次々に他の副次的効果が発動することがあります。俗に言う「ずっと俺のターン」です。そのコンボが決まると、それはもう爽快です。楽しくて仕方ありません。だからこそ、一緒にゲームをする際は、お相手の方に心遣いをしつつ、一人だけではしゃぎすぎないように気をつける必要があります。もちろん、気心知れた仲であれば、ある程度許容できることかもしれません。ただ、はじめて遊ぶときなどは、お相手を不快にさせないマナーや配慮は大切だと思ってます。


このゲームは、カードの「セット」のバリエーションがいくつか存在します。カードに書かれた効果を上手に使い少しずつ目的へと近づくゲームです。面白い効果のカードがいくつもあり、それを使う楽しみがあるのです。
中には、初心者向けのセットもありますが、慣れた人でないと使い辛いものも勿論あります。それらを正しく把握し、カードの効果を狙った通りに発動させていくのが、このゲームの醍醐味だと思います。
たまに見かける話題として、初めてやる人がいるのに初心者泣かせのセットを使った、とか、これは初見では使いにくいだろう、とか、ゲームに慣れていない人が慣れた人向けのセットを使って遊んだシーンに対する意見であったりするのは聞いていて辛いです。
カードの効果の説明は、当然ゲームが始まる前にひと通りすることが多かったのですが、それでもよく分からない、実際やってみないと意味が掴めない、という人も少なくありません。
私としては、初心者が遊ぶ場合は、誰か慣れた人が全体を俯瞰してみるといいと思います。
また、ある程度、やり直しを認めるのもアリだと思います。
ゲームに勝敗をしっかり求めるタイプのプレイヤーの場合、一度打った手は巻き戻しを一切認めず、あくまでそれは理解力が足りなかった各人の責任、とすることがありますが、それって窮屈です。ゲームへの理解度の差はバラバラです。最初の数回は、チュートリアルのようなものだという認識で、そういうこともある、という温かい目で見てほしいものです。

以上、とても長いお話となりましたが、いかがだったでしょうか。
ゲーム体験は人によってさまざま違います。ひとくくりには出来ないのですが、なるべく嫌な体験をしないよう、少なくとも自身は気を付けたいものですね。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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