2021.05.14 九州完全制覇(第二夜)③「筑豊電気鉄道 前面展望 黒崎駅前→筑豊直方」

乗りつぶし的には用のない(!;1992年に乗車済み)筑豊電鉄ですが、このあとの予定を「直方からBEC819系に乗る」と決めたことで、期せずしてほぼ30年ぶりの再訪を果たすことになりました。ただし、30年前と違うのは、黒崎駅前から筑豊直方まで南下すること、車両と........↓

30年前はまだ「西鉄北九州線」が現役だったこと。黒崎駅前以東がほどなく廃止されることは判っていたので、当時の私は「筑豊直方→黒崎駅前→折尾」と乗車しています。が、西鉄北九州線の残り(熊西ー折尾)も2000年に廃止。折尾の駅ビルも再開発により取り壊され、唯一「ねじりまんぽ」だけが、在りし日の西鉄北九州線を偲ぶものになっています。

閑話休題。元は西鉄北九州線だった「黒崎駅前ー熊西」間は、西鉄が第三種事業者だった時期を経て、2015年に正式に筑豊電鉄の自社線になりました。熊西から進行方向右側へ延びる空き地が、折尾まで延びていた西鉄北九州線の名残です。その後は、基本的には地形に逆らわずというか、電車なんだから少々のアップダウンは問題ないでしょとばかりに突っ走ります。最高速度は60km/hとのことですが、線路(バラストと枕木)の古い場所では、そこそこ豪快に揺れます。

それに輪をかけるのが、3000形の氏素性。車体こそまずまず現代風ですが、制御・走行機器は1950年代製造の「(筑豊電鉄では「2000形」を名乗っていた)西鉄1000形」に由来するもの(台車は交換されています)。というわけで、車内には吊掛式駆動装置のうなり声が盛大に響きます。これが9両在籍し、筑豊電鉄最大勢力。最新型の「筑豊電鉄初の純粋な新車」5000形はまだ4両ですから、まだまだ昭和風味のサウンドを楽しむことができそうです。

黒崎から直方に向かって乗客は減っていくのかと思いきや、途中駅でも乗車がそこそこあります。今度(2021年3月13日)のダイヤ改正では、終日にわたり減便(昼間は12分サイクルから15分サイクルに。特に、筑豊中間ー筑豊直方間の減便が多い)されますが、乗客が少ないからというよりは、筑豊電鉄側の経費節減の要素が強いのかなと感じました。あくまで余所者の邪推ですが。

余談ながら、今回乗車した3005号車には、地元北九州のJリーグチーム「ギラヴァンツ北九州(2020年からJ2)」のラッピングがなされていました。また、3003号車は、合同PR相手先の阪堺電車カラーをまとって、近日出場予定とのことです。阪堺の、どの車両の色で出てくるのか、楽しみです。

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