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プロ野球界にもある“表の国体” “裏の国体”

2018年のプロ野球が開幕した。ロッテファンとしては昨年の最下位から井口新監督で挑む雪辱のシーズンがどうなるか、あるいは巨人に10年ぶりに復帰した上原浩治投手の活躍が気になるところだが、ちょうど、そのタイミングで、アゴラ研究所の池田信夫所長のメルマガで「表の国体」「裏の国体」に関連した話題をとりあげていたこともあり、日本の野球界のガバナンスのあり方について改めて気づかされることがあった。

「国体」は、国を治めるありかたを評する政治思想の言葉だ。たとえば、前述の池田氏がしばしば取り上げるように、戦後日本の政治体制について表(看板)と裏(実態)に分類することがある。すなわち、戦後日本の外交では「平和憲法」を表、「日米安保」を裏の国体とし、内政では、「議院内閣制」を表、「官僚支配」を裏と位置付けることで実態がわかりやすく浮かび上がってくる。

日本社会の統治は天皇を名目上のトップに据えながら、実務は平安時代には藤原氏などの貴族が、鎌倉から江戸期までは武士が担うといったシステムで運用されてきた。表と裏の統治構造の二元化という伝統は、現代の日本社会の隅々まで息づいており、伝統的な日本の大企業の意思決定の遅さの構造要因としてもしばしば取り上げられるが、プロ野球の世界でも例外ではない。

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