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リフレクションは反射する(リフレクションカードと共に)

内省とリフレクションという言葉

「リフレクション」「内省」という言葉をよく聞きますが、それらの意味を調べてみると、なんだかよくわからなくなってくることがあります。

「内省」は:
・自分の考えや行動などを深くかえりみること
・内観と同じ(自分の意識している状況を内面的に観察すること)

「リフレクション」は:
・The throwing back by a body or surface of light, heat, or sound without absorbing it.
・A thing that is a consequence of or arises from something else.
・Serious thought or consideration.
吸収されずに、光や熱や音が反射されること・別の事柄からの結果・深く考えること、などがあるようです。

人材育成の分野では「自分自身の仕事や業務から一度離れてみて、仕事の流れ方や考え方・行動などを客観的に振り返ること」などの説明がされることもあるでしょう。

「内省の上手い人」は一体どのようにして、客観的に振り返っているのでしょうか。いわゆる「自分の心の声」を聞くことだと言われています。

・自分は何を考えているのか
・なぜそのように考えているのか
・何を大切にしているのか
・どんなことを感じているのか

私とリフレクション

私自身は Points of You(R) のトレーナーとして、こういった内省を支援する活動を行っています。

写真のカードから受け取った情報をもとに、それが自分にとってどのような意味を持つのか?という問いを立て、気づいていない関係性、障害、重要なことについて、普段使わない頭を使いながら深く振り返ってもらう、というワークショップを行います。

問いをたてていくにはそれなりの経験が必要になってくるので、有資格者は1枚のカードから数分でできるだけ多くの問いを立てられるようなトレーニングを行うカリキュラムになっています。

もっと簡単に。リフレクションカード

一方で、これらの問いを立てることに慣れていない人がリフレクションを行うのにより適切なツールと言えそうなのが「リフレクションカード」です。

「主人公」と呼ばれる内省を行う人物がテーマを決めてそれについて話し、聞き手に回る「サポーター」というメンバーが場にある青いカードを使って問いをぶつけます。

より深めるために「具体的には?」と聞いたり、前提がおかしいなと思ったら「それは悪いことですか?」と聞いたりすることで、本人が自分の考えだけでは気づき得ないところへ到達するのを支援していきます。

問いに対して一通り答えたら、サポーターがそのやりとりで気づいたことからその人に対してアドバイスします。「まずこの本を読んでみると良いと思う」とか「普段から話し相手がほしいと感じた」などのアドバイスをしていきます。

ここで面白いのが、「主人公(相談者)」に対しての問い・アドバイスを選んでいるフェーズの中に、「場が全体として主人公を支援する空気」ができてくるとともに「その人にアドバイスしている自分」の発言が「考え方によっては自分自身に返ってくる」ということが起きる、ということです。

よく「自分と同じような正確な人を嫌う」とか「批判をしているときは実は自分もできていないことにおいて自分を正当化するためにしてしまう」ということも言われますが、相手に問題がある部分が見えた時、その矢印を自分に向けること、そのことが内省につながることがあるのではないかと思います。まさに、これが「リフレクションは自分の前に鏡を置くこと」とも言えるのではないかという考えに私が至った理由です。

実際に、「勝手に前提となる壁を作ってしまっているように思いました」というような発言は、自分に対してもその発言に思い当たることがないか?ということを考えながらある種無責任に相手に対してフィードバックをすること なのではないかと思います。

リフレクションカードは、問いを相手にぶつけるときも、「そこにあるものを選んだから(あなたのためを思って!)」という気持ちで場が作られる、良いツールなのではないかと思います。

詳しくはこちらの動画をご覧いただき、ぜひお手元において普段遣いをしてみてはいかがでしょうか。ちなみに私はこちらのカードに初めて出会ったのは、冬コミでした(笑)

その他のカード等については、昨年:ゲームで価値観理解とコーピング (Photocreate Advent Calendar 12日目) という記事を書いてみたのでぜひ参考にしてみてください。

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