事前課題_コンセンサスゲーム_スリー_テン__-_Google_ドキュメント

スリー・テンを用いた議事録研修

以前、スリー・テン は ファシリテーションの練習になる という記事を書きました。

入社後一ヶ月経った新入社員が現場で任される仕事の一つに議事録をとることがあると思います。一方、その議事録の書き方を細かく指導されなかったり、逆に指導が細かすぎて大きな目的が理解できていなかったりするということもありがちかなと思います。特に新入社員が議事録をとるにあたっては、わからない言葉が多いので社内語と一般語で混同したりして、文脈が追えなくなるなどの苦労があると思います。

一方、議事録をとるという行為は、事前準備の必要性・情報の整理・次を予想力 などの観点から仕事における様々な姿勢が身につく、良いトレーニングツールになるとも言えます。

議事録を書いてみた

今年の研修では、一ヶ月後研修として、スリー・テンを用いてその意思決定プロセスを「10分間の会議」として扱い、その議事録をとる、という内容としました。

普段の会議でも見過ごしがちな「時間内に結論を出す」ということについては、しっかり取り組んでもらえたと思いますが、最終的な合議がうまくできず、一つのチームでは除かれるべきメンバーの最後の一人を選定することができませんでした。

この会議で行われがちなのは、(これは事前に各自で考えてきてもらっていたのですが)自分は誰を除くべきなのか、という説明からはじまり、それぞれの人が2分程度をとってしまい、結局議論に時間をかけたり、その理由に全員が合意する時間がなくなったりということが起こりました。

また、その結果 議事録が発言録になってしまう という問題も発生しそうになりました。ここが実際には議事録をとるときに注意しなくてはいけないことの一つであり、慣れないうちにやってしまいがちなことだと思います。

議事録を活用してみた

4名1チームで議論したあと、一人を別のチームへ移動してもらい、他のメンバーの説明無しで議事録を読んで結論とその理由を発表してもらいました。いわば、欠席者にもわかる議事録のポイントを認識してもらうのです。

結果振り返り

以上のワークを踏まえて、本来議事録に必要な要素はどのようなことなのか。議事録を書く目的にはどのようなことがあるのか、そのためにはどういう注意点があるのか。そういったことを話し合い、発表してもらいました。

タイムキーパーをつけて、時間があとどのくらいだ、ということを知らせる役はいたが、その目安に対して結論を出すように仕向けたり、会議をコントロールできていなかったという意見が出たことや、決定事項の結果だけでは理解できないことが多い、というのは良い発見だったなと思います。

同様の内容にはなりますが、新入社員からあまり出てこない意見で、この時点で知っておいてもらいたいことがいくつかあるので、そのポイントについても説明をします。

今回は、議事録をとるメンバーもその会議の参加者である。だからこそ、自分が重要と思うポイントが自分にわからないまま進んでいきそうなときはその場をある程度遮っても質問・確認をすべきである、ということを伝えました。新人の場合自分がわからないことで会議を遮る、ということはとても勇気のいる行動ですが、やはり確認というのはとても大切なことです。議事録をスクリーンに映して会議をするところもたくさんあると思いますが、重要なポイント、誰が何をいつまでにするかといったアクションアイテム、決定事項、というものを議事録に残すためには、どういう事前準備をしておき、会議の流れの大枠を想定し、重要事項を確認し、何を残すかを決めていく、というのは、主体的に会議に参加するためのステップになるのではないかと思います。

他にも議事録をとるトレーニングとしておすすめの仮想会議があればぜひ教えてください。

サポートしてくださるような稀有な方にはサポートしてくださった金額分を奢り返したいと思いますw