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自分たちでゼロから結婚式を創った夫婦の話し。~Ep17.会場前入り~

Ep17.会場前入り

 2019年7月5日金曜日。結婚式を翌日に迎えた我々は午前中にレンタカーを2台借り、大量の荷物を詰め込んで品川を出発した。下見の際に迷ってしまった環状線への合流も問題なかった。スタッフはほとんど寝ていないにも関わらず会場までの車中は賑わいを通り越してもはや、やかましかった。

 千葉県の「森と空と家」に到着したのは午前中の10時頃。天気は曇っていたが雨は降っておらず到着と同時に荷下ろしが行われた。

 まずは会場全体の掃除をした。森の中だったので蜘蛛の巣や虫がいたが到着した時には別荘を管理している担当者の方がほとんどの清掃と草刈りをしていてくれて、僕たちは細かいところの清掃のみで終わらせることが出来た。

 購入したテント8基を設置し、プロジェクターを写す影を作るために装飾がされた。これにはかなりの時間がかかったが、石原の協力もあり想定よりも早く設置することが出来た。ただ、それでも終わるころには日が暮れていた。

 他にも引き出物の準備や音響のチェック、前日のリハーサルなどやることは山積みだったが全員が総出で働き、何とか前日の準備を終えることが出来た。

 ただ、全てが順調ではなかった。7月は梅雨入りだったため夜中に大雨が直撃した。当初はテントがあるから大丈夫だと甘く見ていた。しかし、予想に反しテントは雨の重みでひずみ、今にも崩壊しそうだったのだ。

 石原が「このままだとテントが潰れる。何とか水を出さないと。」男性のスタッフが暗がりの中、ずぶ濡れになりながらテントの水を抜き応急処置はした。それ以上は手におえないということでその日の作業は終わった。

 夜の10時を過ぎても結婚式1日目の打ち合わせが行われ、みな眠気と闘いながらミーティングをした。そして、テントが無事なことを祈りながら眠りについたのだった。

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