所沢育休退園問題について調べてみた
所沢市に移り住んでもうすぐ半年。
総合的に考えて、所沢に移住してとても良かったと夫婦共々思っている。
都会へのアクセスが良い。商業施設が近くにある。公園が多い。自然もある。「トカイナカ」所沢。そんな所沢が住む前よりも好きになってきている。
ただそんな中、解せないのが所沢育休退園問題。
これに関しては、以前のnoteでも軽く記した。
今回は所沢育休退園問題について書こうと思う。
育休退園とは…
まず育休退園とは何かを整理してみる。
前回のnoteにはこのように書いた。
「第二子の育児休業期間に第一子である0~2歳の保育園児は、保育園を退園してください。親が面倒見られるでしょ?」
ということ。
うーむ、解せない。
所沢育休退園を考える会
なぜこのような制度設計になっているのか、
このような制度設計になった歴史的背景は何なのか、
今後この制度を変えることはあるのか。
ふつふつと上記のような疑問が出てくる中で、以下のサイトと出会った。
この育休退園を考える会は保護者の有志の方で作られた組織らしい。
HPを読んでいくと、所沢育休退園問題経緯についても書かれていた。
所沢育休退園問題の経緯
上記のページを要約すると、
①2015年3月
突然市役所から1枚の紙が各保育園に配布され、育休退園制度の開始を初めて保護者が知る。
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②2015年4月
制度開始 数多くの保護者・保育園が説明および撤回の要望書を提出
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③2015年5月
所沢市長の発言
「保育園に入りたいって子供が思っているかというと、きっとそうじゃない。子供はお母さんと一緒にいたい」
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④2015年6月
所沢市は多くの批判を受け「100点加算」「特別預かり事業」を発表。育休明けの100%保育園復帰保証を宣言。しかし、なお多くの制度上の問題点が残る。
退園対象の世帯が市を提訴。記者会見の様子が全国的に報じられる。
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⑤2015年7月
裁判所が訴えを却下。
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⑥2015年9月
育休退園訴訟で初の執行停止決定。
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⑦2015年10月
所沢市長選。育休退園制度推進派の藤本市長が再選。この結果、育休退園制度の長期化が決定的となる。
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⑧2016年3月
野党議員が育休退園制度について追及した際に、所沢市の担当者が「仮に待機児童がゼロになっても育休退園制度は続行する。そもそも育休中は保育の必要性が無い」と答弁
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⑨2016年6月
所沢市側が訴訟の取り下げに応じる。育休退園訴訟は全て終了。
所沢育休退園を考える会の渡辺代表に話を聞いてみた。
所沢育休退園訴訟は終わったものの、6年経った2022年現在はどうなのかが気になったので、育休退園を考える会の渡辺代表にアポをとり、直接お話を伺ってみた。(渡辺さん、本当にありがとうございます😢)
結論から言うと、
「育休退園問題は根深く居座っている」
とのこと。
話を聞いてみて気づいたこと
親身になって、お話を聞いてくれた渡辺さん。
お話の中で最大の気づきは、
「共働き家庭だけフォーカスするのでなく、専業主婦(主夫)家庭にも目を向けるべき」
と言われたことだ。
共働きで保育園に預けざるを得ない家庭ばかりを見ていたが、専業主婦(主夫)家庭の支援も同時にしていかなくてはならないと感じた。
保育園に預ける選択、預けない選択。選択肢を増やそう。
育休退園によって、子どもたちと過ごす選択もある。
第一子は保育園に預け、育休中の子どもは家で見る選択もある。
産後うつが社会問題化している中で、お母さん(お父さん)の気持ちを尊重し、育休中だけ家庭で過ごさせることも、保育園に通い続けることも、専業主婦(主夫)が産前産後に上の子を預けることもできる受け入れ態勢の確保が急がれる。
それと同時に、保育士の待遇を少しでも改善し、人手不足を解消する手立てを考える必要があると感じた。
保育に関わる問題は幅広い。
今後、保育の問題を学んでいこうと思う。
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