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脳の探究 - インテグリティ(integrity)

Eureka! -- 10年来(注:21年来)「なんとなくわかったよーでわかってなかった」ヤング図による「既約表現分解」(クレブシュ・ゴルダン分解)についてやっとわかったです。

8×8の既約分解を 1 + 8 + 8 + 10 + 10* + 27 にするところをヤング図で「どうやって」やるのかってのが謎だったんですが、実は意外に簡単なことでした。随伴表現[2,2] (27次元)のところでもつまづいたわけです。実際は、「テキストの図が間違ってた」ということがわかって、ようやく納得。(群と表現:吉川圭二著:岩波書店:P176) --- 超弦理論(Super String Theory)でも10次元なり27次元なりがでてきたはずなので、これを「リー群」「リー代数」 (SU(3)のユニタリ群)で表現可能と知って、結構「かっこいい!」とは思っていたわけですが。

そういえば、以前、量子コンピュータ関連の書籍(SGCライブラリ4:量子コンピュータの基礎:P32の「OR論理ゲート」部分)でも間違いがあって、ずっと頭の中が「エンタングルド」な状態(^_^)になったことが・・・何事も100%信用しちゃあまずい。

さて。話閑休題。

インテグリティ(integrity)

「インテグリティ」と聞くと、なんとなく「かっこいい」イメージがありますが、英和辞書をひもとくと

*in・teg・ri・ty

-[名][U]

1◆高潔, 誠実, 清廉

:a person of integrity 高潔な人, 人格者.

2◆完全な状態, 無傷

:relics in their integrity 完全な姿の遺物.

とあります。

「高潔」「誠実」と言うのが「いいイメージ」を演出しているのかな、という気がしますが、なかなか味わい深い言葉でもあります。

官僚主義的な組織(大企業病をわずらった組織を含む)の場合、「インテグリティ」を強調することが非常によくあります。が、これは、究極の所「異端・異説を排除する」という事を置き換えているに過ぎません。また、これは極めて「左脳辺縁系」的なアクションです。 (トップ画像で言う、左脳的かつ本能的)

例えば、かの有名なヒトラーの脳嗜好性を分析すると、驚くことに「左脳辺縁系」が異常なまでに強く、その他の部位に一切の嗜好性がありません。この彼が行った事、「ユダヤ人の排除」は、まさに、この「インテグリティ」の強調に基づくものです。

この「インテグリティの強調」は、通常、「アノマリへの対応」という形で見受けられることがしばしばあります。人種差別的なものは明らかに「アノマリの排除」のベクトルですが、「Java vs. C#」とかいった公式の中での「Javaneseの排除」や vice versa も、「アノマリへの対応」です。人間、「不可視なもの」「理解困難なもの」を<排除>するか<自分が変化して取り込む>かしかしませんが、左脳辺縁系的なアクションは前者の方になります(何故なら、「自分が進化する」という事を好まず「安定」を嗜好するのが左脳辺縁系、すなわち動物脳(本能)の所為だからです ... 自分が変化できないので、「異端」に対しては「排除」のアクションしか取れない、とこういうわけですネ!)

注: Javanese = Java使い (笑)

Integrity は、整数と言う意味の「Integer」と語源を一にしており、ラテン語 で 「手で触れられていない, 完全無欠な」 との意味となりますが、「排除」を前提とした「完全無欠」は本当に<完全>と言えるものなのでしょうか。非常に興味深いイシューです。

(初稿: 2004年3月22日)

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(追稿)

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