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「立憲主義」確保の為の憲法裁判所の設置を!

各国を渡っている間に、安保法の成立に関する話題をオンラインで観ておりました。私は、もう日本社会にはそもそも興味ないので、勝手にやってくれと思ってはいたのですが、そうとは言っても、ワタシを育てた社会であったこともまた事実であり、少なくとも、東京大学などで勉学に励む事が出来たのは日本社会のお蔭だったのですから、その分の還元位はしようと思っておりました。

SEALDsと言う、学生団体の話も、ちらほらと聞いておりましたが。まさか、ジョン・ロックの「抵抗権」「革命権」をも否定する論調、つまり、デモに対する反対(あざけり)があったとは!大変に驚いた次第です。「民主主義が死んだ」というより、<オバタリアニズム>によって「自由主義が死んだ」と言うべきなのでしょう。

今回、「空気の読めない」憲法学者の代表格である、長谷部恭男先生のお蔭で、憲法に関する議論が活発になった模様です。安保法の違憲性の指摘が盛り上がったのもそのためでしょうか。日本の違憲立法審査制度は、現在の附随的審査型ではダメで、抽象的審査型に移行すべきであり、その為にオーストリア型ないしドイツ型の憲法裁判所を研究して、それを目指す事で、立法を容易にすると同時に、違憲立法審査による司法からのチェック機構を高めるという様な事を、自分達の判断の下に法制度化してこなかった、立法府の責任と言うのが、砂川事件時点で発生していたのではないかと、ワタシであれば考えます。

今後、加憲議論にて、オーストリア型の憲法裁判所の設置と不作為への立法府への懲罰を盛り込んだ法制度の導入をしつこく言うべきではないでしょうか。SEALDsの若者たちも、こういう処の主張をしていくと良いのではないですか?

安保法案が可決し成立しましたので、もし反対派が今後も活動したいのであれば(私が活動するとは言っていません)、潰す方法は多分二通りしかないと思われます。一つは、次の選挙で、現在の与党に投票しない事。もう一つは、抽象型違憲立法審査制度の導入(憲法裁判所の設置)を訴えかける事。まあ、司法は間違い無く違憲判決出して潰してくると思われますので。オーストリア型の憲法裁判所の導入に為のみの憲法追加の議論があればそれで良いと考えます。法の支配や安定性と言う観点も大事ですが、そもそもの基本となっている、三権分立の原則と現行との乖離を、議論するべき時期に来ているのかもしれません。現状、オーストリア型の憲法裁判所の設置を求める運動をしても良いと思っています。私は、改憲というか加憲には肯定ですが、憲法裁判所の設置と、立法の不作為の罰則を強化した「後」でなければ厳しいと思われます。

維新の会の橋下徹さんが、新しい政党を旗揚げするそうですね。そして、この中には、憲法裁判所の設置に関する話題が盛り込まれている模様です。

<橋下氏らの新国政政党の綱領案 明らかに>

https://newspicks.com/news/1176324

首相公選制などをする為の憲法改正は、困難を伴います。然し、憲法裁判所の設置をし、違憲審査を出せるようにして、その上で、立法府の不作為(違憲状態の放置)に対する罰則規定を盛り込んだ法令を作成すれば、安心して他の加憲議論、が出来るようになるのではないでしょうか。

<【日本の議論】日弁連の“左巻き”政治活動に内部からも異論噴出日弁連会長「『9条守れ』は政治的発言じゃない…」>

https://newspicks.com/news/1142726

最高裁裁判官の罷免の国民投票があるのに事実上機能していないのも、日本型の現行法制度では、無理が生じていると言う証左でも有ります。司法の政治活動は本来は最高裁判決です。それが三権分立の原則。それが出来ないのは附随的な違憲立法審査権しかないと言う現状に起因するわけであり、それが故に、「反射的に」日弁連が政治活動をしてしまってる、と言う事、と捉えてもらうと分かりやすいかとも思っています。

論点整理して、先ずは憲法裁判所の設置と付随する法令の整備をして、立憲主義を取り戻しては如何でしょうか。

(写真は、タイ王国バンコク都の憲法裁判所です。イミグレーションなどもあるガバメントコンプレックスにあります)

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