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PRの「料理スキル」とはなんなのか。

記者やPR担当との会話で「●●さんは情報を料理するのがうまいよね」というセリフを聞くことがあります。
「情報を料理」というとなんだか変な表現ですが、実はこれはとても大事なスキルです。

そこで、このnoteではPRに必要な「料理スキル」について、PRに携わっていない人にもわかるように簡単にまとめます。

情報をメディア好みの切り口に仕上げるスキル

結論からいうと、情報を料理するとはメディアが好む(取り上げやすい)ように切り口を提案することです。
メディアは新聞、TV、WEBなどの媒体種別、その中でも多種多様なカテゴリに分けられて独自の特性を持っています。メディアそれぞれが好むような切り口を提案することで、掲載される確度は高くなります。

例えば、「宅配社食サービスの導入企業が100社突破」という情報があったとします。これをメディアごとに好みの切り口で提案してみます。

働き方改革関連情報を扱うメディアへは......
「実は導入している企業の8割が●●業界なんです。●●業界ではこの間○○という会社が残業代未払いで騒がれたように休憩も取れないような過酷な労働環境が常態化してるんです。そんな流れの中で、業界の働き方改革の一貫として売上を保ったままで従業員への福利厚生を手厚くしようという流れがあって、うちの社食サービスが〜」
スタートアップ系メディアへは......
「100社突破と同時に黒字になりました。これはスタートアップとしてはとても珍しいペース、珍しいケースで、私達は今後調達をしないで営業行為による収益だけで経営をしていこうと思っています。それを○○系スタートアップと自称しているんです。よかったら、創業からこれまでのキャッシュの推移や今後の展望をお話するので〜」

「うちの導入企業が100社突破したんですよ!記事にしてください」というのは、生の食材をメディアにぶつけるようなものです。
きちんと食べやすい料理に仕上げてあげることが必要です。

食べやすいカタチに成形してあげることも大事

情報の料理スキルでは、食べやすいカタチに成形してあげることも大事です。どろどろと流れ出す情報を何かしらのカタチに整えて、全体像を作ってあげましょう。

例えば、インタビューなどで「つまりここで言いたいのは○○と●●のバランスが大事ということです」「まとめると、●●が多い中で私達はあえて○○という手法をとった。それは▲▲だから」というようにまとめてあげることがこれにあたります。

企業から発信される情報は、記者にとっては初めて聞くことばかりです。
全体像を見せてあげながら、「つまり」「まとめると」というように確かめながら話を進めていきましょう。(テキストコミニュケーションでも同じです)

ちなみに、整えてあげるときには「記事の見出しになりそうなキャッチな言葉」を使ってみると、記者としても記事になったときのイメージが湧きやすいので効果的です。

さいごに

実はPR担当者はこういったコミュニケーションのテクニックを活用していたりします。(初歩の初歩ですが)

・メディアの特性によって、同じ情報でも違う切り口を提案してあげること
・情報の全体像を「つまり」「まとめると」と確かめながら、見出しを意識した言葉を使う

上の2つを意識するだけでメディアとのコミュニケーションが変わるはずです。まだ実践していないようでしたら、試してみてください。


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