北九州への愛を語ろう!

もうずいぶん前のことで、文脈は忘れてしまったけれど、北九州について話すDJトギーさんの言葉が、今も胸に残っている。

「ここにはさ、福岡が失ったものが残っているんだよね。福岡、お金儲けばっかになっちゃったもんね。小倉で何軒か飲んでみればいい。人の暖かさっていうかさ、北九州らしさがわかるから」

それがすごく「いい声」で語られたというのもあるけど、なんだか心にすっと入った。トギーさんの街に対する愛が感じられて、それがぼくの深いところを揺らしたのだと思う。

そして、実際に小倉で飲んでみた結果、トギーさんが伝えようとしてくれた北九州の良さを、しみじみと感じることができた。

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母は門司の出身で、だから北九州には親戚が多いし、幼い頃から訪れることが多かった。小倉、門司はもちろんのこと、八幡も戸畑も若松も、それぞれに魅力のある街だ。

海があり、山があり、川がある。魚は福岡よりもずっとうまい。いい野菜もある。ミシュラン掲載店があり、一方で角打ちや屋台がある。歴史と文化がある。文学があって、音楽がある。

産業がある。凄腕の職人がいる。港があり、国際空港があり、新幹線が止まる。日本一多いと言われる祭りがあって、だからコミュニティが生きていて、人情がある。

こんなに「ある」街は、日本全国を見渡してみても、そうそうあるもんじゃない。そう、ここはリアル「あるあるシティ」なんだ。

でも、トギーさんのように北九州を自慢する人はそれほど多くない。ちょっとシャイだというのもあるのだろう。みんな、本当はすごく愛しているんだと思う。その愛をもっと聞きたいと思うのは、お節介なことだろうか。

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武内和久さんが北九州市長候補になると決めてから、あらためて北九州に関わるようになって、その素晴らしさを再認識し、ポテンシャルの大きさを実感するようになった。

武内さんは北九州を語る時、本当にうれしそうだ。「こんなにすごいんですよ」「こんな力があるんですよ」。だんだんと声が大きくなる。正直、ちょっと暑苦しいくらいだ。

ほんとに好きになったんですね、北九州のことが。そう思いながら、いつの間にか、ぼくも巻き込まれている。北九州は語るのが楽しくなる、魅力の詰まった街なのだ。

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いよいよ選挙戦が始まった。決戦の日まで2週間。ぼくは選挙権のない福岡市の人間だけど、この期間はできるだけ北九州について誰かと語りたいと思っている。

もちろん、そうなると、つらい現実を直視なければならない場面も出てくる。でも、問題は解決すればいいわけで、そんなもの、北九州の底力に比べれば、ちっぽけなことだ。

今日からの2週間、北九州で暮らす方々には、街への愛をじゃんじゃん語ってほしい。その美点をもっと活かすためには、どうすればいいのか。そして、実現に導いてくれるリーダーは誰なのか。

北九州はすごい街になる。いや、実はすでにすごい街なのだ。市民がそれを本気で実感したら、日本一の都市になるんじゃないかと、ぼくは意外と真剣にそう思っている。

どうか、素晴らしい選挙戦になりますように。輝かしい未来が選択されますように。

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