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英語を流暢に話すためにはどうしたらいい?【アクティベーション編】

こんばんは。毎日投稿48日目になりました。
初の夜投稿になってしまいましたが頑張ります!

   昨日、日本人はなぜ英語が話せないのか、というテーマで書きました。昨日の記事はこちらから⬇️

   今日は、英語ガチ勢(?)歴10ヶ月の僕が話せるようになるための最短ルートについてお話したいと思います。前提として、以下では“流暢さ”にフォーカスしてお話します。

バイリンガルに学ぶアクティベーション

   今日お伝えしたいことは主に「アクティベーション」という考え方です。これはイギリスの言語心理学者で日本語もマスターしたJulian Northbrookの本にから抜粋したものですが、特に説得力があるものとして選びました。

アクティベーションとは?

   説明のために例を出します。今、皆さんの目の前に1冊の本があるとします。それを見た時、皆さんはそれを「本」だと頭の中で認識します。逆に、英語ネイティブの人は「book」だと認識します。これは当然の話です。
 
   では、バイリンガルと呼ばれる人たちの頭の中ではどうでしょうか?先に認識するのは「本」でしょうか?それとも「book」でしょうか?僕は英語を勉強している中でこれをよく疑問に思っていたのですが、アクティベーションの考え方を知って謎が解けました。
 
   皆さんはバイリンガルの人が先に思い浮かぶのはより母国語に近い方の言語だ、と思われるかもしれません。しかし実はそれは間違いで、「時による」というのが正解です。「は…?」と思われるかもしれませんがどうか続きをお聞き下さい。
 
   いつ頃か忘れましたが、「水曜日のダウンタウン」で“日本に在住歴が長い外国人タレントを驚かせたら第一声は母国語説”というのをやっていました。結果は「驚いても出てくるのは日本語」というものでした。
 
   実は、これがアクティベーションのいい例です。外国人タレントというのはつまり日本語を母語としないマルチリンガルの人ですが、驚いたときの第一声は日本語だということは、その感情を認識している時点で日本語だということです。なぜこんなことが起こるのでしょうか?
 
   アクティベーション(activation)とは、日本語で活性化、有効化などを表す言葉です。つまりマルチリンガルの外国人タレントが驚かされたとき、日本語の方がアクティベート(活性化)されていて、日本語が口から出た、ということになります。この「どの言語がアクティベートされるか」というのは、直近で触れていた時間、頻度によるのだそうです。
 
   マルチリンガルの人にとってアクティベーションはシーソーの傾きのようなもので、使った頻度、時間が多い方の言語に傾きます。要するに、流暢に英語を話せるようになるためには、日本語→英語の翻訳ではほぼ不可能で、そもそも英語で物事を認識する必要があり、そのためにはある程度長い時間、英語の世界に浸る必要があるわけです。
 
   つまり、英語の勉強中に日本語を頭の中に介入させないことが必要なのです。そのため、単語帳で英単語に合った日本語を覚えるというのは、日本語の介入を助長してしまいます。僕はネイティブキャンプで英会話レッスンを受ける時にこれに相当苦労しました。話す際に頭の中に文字が浮かんで来てしまい、頭の中で組み立てた英文を読んでいる、といった感覚です。
 
   テストや受験で和訳を求められ、日本語で意味が書ければ正解とされていてしまう日本の英語教育の弊害だと思いますが、英語を話す前に日本語が介入してしまうんですね。

文法英語とネイティブ英語

   実は、ネイティブの人と実際に話をしたことがある人なら分かると思いますが、僕も含め日本人が言う英語は中々理解されないことが多いです。なぜなら、聞き馴染みのある英語を口に出すのではなく、“文法に則って”日本語を英訳してしまうからです。
 
   上に挙げたJulian Northbrook氏いわく、文法的には合ってるけど、ネイティブの人からすれば確実に変という英語が非常に多いそうです。例えば、中学で日本人が習う「How many ~ do you have?」という表現は日本人的には「いくつ持ってるの?」みたいなニュアンスにとれますが、Julian氏によると「確かに文法的だ」とは認めつつ、人生でほぼ使ったことがないそうです。この表現を主に使うのは、「How many kids do you have?」(子どもは何人いますか?)という、大人同士でいるときくらいなので、Julian氏が日本で英語を教えていた際、中学生がこの表現を練習しているのを見て笑いそうになったそうです。もしこの表現を使うとしたら疑問としてではなく単に驚きを表現するものとして使うか、もしくは「Oh, that's a lot of ~!」としか言わないといいます。
 
   別の例として、「なぜ日本へ来たんですか?」と聞きたい時、日本人は英訳して「Why did you come to Japan?」と聞きます。確かに文法的には合ってます。しかし、ネイティブにはこれはやや「来るなよ」みたいなニュアンスを受け取るそうです。ネイティブなら、「What brought you to Japan?」と聞きます。
 
   ネイティブにとってもセンター英語(または共通テスト)で間違えることがあるというのはよくネタにされますが、それはネイティブが意識していないからなんです。一方、僕たちは英文法や英文読解を極めようとするあまり、英文の分析は上手くなる一方で、流暢さからはどんどん離れていってしまいます。僕たちは、自分たちが目指すのは英文研究家ではないことをもう一度自覚すべきなのです。

解決策

   では、どうすれば上の問題を解消出来るのでしょうか?その答えは、日本語を習得したときを思い出せば分かります。
 
   僕たちは、子供の頃、両親に文法を教わったことはないはずですが、話すのは簡単ですし、細かいニュアンスも説明できます。これは、単語を文法のルールに則って組み合わせて日本語を話しているのではなく、“「使う場面」と「言葉」を結びつけている”からです。英語でも同じことをすればいいだけです。日本に来た外国人に対して言う言葉としての「What brought you to Japan?」、店に入った客に言う「May I help you?」(ホテルなどでは「How can I help you?」)といった調子です。
 
   では場面などではなく英語で説明が必要な場合はどうすればいいかと言えば、僕の現在の暫定的な回答としては、意見を話している人の英語を聞きまくって真似するのがベストです。これも母国語を習得する時と同様だと言えます。

   繰り返しになりますが、英文法に従って英単語を並べるだけでは不十分です。丸が2つのベン図を想像してもらえれば分かりやすいと思いますが、言語には文法に則っていて意味も通るものと文法に反していて意味が通らないものの2種類だけしかない訳ではありません。文法に則っていても意味が通じづらいものや、文法に則っていないけど自然なものもあるのです。

   ではこれらを踏まえて何をすればいいのでしょうか?まずおすすめしたいのは耳コピです。そして、もう1つは質の良い教材です。それについてはこちらから⬇️⬇️

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