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アイドル運営マニュアル Vol.1

今回は、地下アイドルの運営マニュアルを記事にする。
色々な運営さんがいるので、各社でバラバラだと思うけど、あくまでもうちの場合なので、自社スタッフ用の備忘録。

ライブブッキング

ライブブッキングは定期的に主催ライブを行なっている運営さんから情報をもらい、いつどこでライブが行われるのか確認し、エントリーを行う。
ライブの規模により誰でもエントリー可能なライブもあれば、知名度や動員が多くないとエントリーできないライブもあり、必ずしも希望するライブにエントリーできるかは、状況次第。

*直前でエントリーキャンセルが出て、急遽出演者を募集しているなどもケースもあり、予想外にいい会場に出演できる場合もある。

*ドタキャンやエントリー不足で主催側が困っている場合は、なるべく助けてあげる。持ちつ持たれつなので、急遽なエントリーでも対応できるメンバーが多いとGood!

そもそも、ライブ主催をしている運営さんと繋がっていないと情報ももらえないので、色々なライブ会場で名刺交換したり、他のアイドル運営さんに紹介してもらったりして人脈を広げておくのが大前提。

出演メンバー決定

ライブ日程が決まると出演メンバーを決定する
アイドルグループによって全員揃わないと出演しないグループや主要メンバーが数名揃えば出演するグループもいるので、どういう運営方法か事前に決めておく。

運営方法によっては、先に出演メンバーが動ける日を決めておいてから、その日に開催されるライブにエントリーする場合もある。

この場合は、ライブ会場やイベントの規模で選ぶのではなく、メンバーのスケジュール次第で出演できるライブが限られてしまうので、プロモーション的には弱くなる可能性あり。

できれば、出演する他のアイドルグループの並びを見たり、いい感じの会場などを吟味して出演する方がイメージが保たれて良いと思う。

告知

各メンバーのTwitter、ブログなどのSNSで告知
動員したいと言ってる割に、全然告知しないアイドルが多いので、この部分はとにかく徹底して告知しまくる。

何度も告知すると、タイムラインが告知ばっかりになって嫌だという勘違いアイドルがたまにいるけど、その子のタイムラインだけを追いかけるほどのファンが多くないのが実情なので、必死に告知!

本人のツイートなのに、ライブの告知をいつしたのか探すのに時間がかかってしまうくらい、前に告知した程度でほっぽらかしな子もいるので、ちゃんと告知させる。

ファンとのやりとりを禁止しているアイドルグループは、予約の受付は公式ツイッターへのリプやメールなどにしてもらう。

*告知したいのに、直前までタイムテーブルが出てこない!というライブ主催者の方もいたりするので、出演時間未定の場合は、日程だけでも先に告知するのが良い。

予約リスト

ツイッターのリプやメールなどで予約を募ったら、予約リストを用意する。
ファンや来る人の名前を書いたりするだけ。
当日会場に用意されている紙に描く場合や、事前に提出する場合などライブ主催者によって色々な方法があるので、適宜対応する。
受付で「○○○のライブに来ました」とか口頭で伝えるだけでOKなライブもあるので、様々。

集客によってチケットバックがある場合やない場合で、そのチェック度合いも変わるので、色々な会場の流れを覚えておく。

セットリスト

当日歌う曲を決める。
こちらも事前に提出する場合と当日会場にある紙に記載する場合がある。
音響用と照明用に2枚書く場合が多い(1枚にまとめられてる場合もある)

曲名とトラック番号(CDの何曲目か)、スタートきっかけなどを記載
MCが入る順番などもセットリストに記載

音先:曲が先にかかる
板付:アイドルがステージ上で立ち位置にスタンバイしてから曲がかかる
曲振:「それでは次の曲聞いてください」のように紹介してから曲がかかる

ざっくりとスタートきっかけはこんな感じ

音響用、照明用への要望的なことを書く欄がある場合もある。
「1番のマイク音量大きめでお願いします」とか音響に関する要望を記載
「赤色の照明でお願いします」など具体的に書く場合もあれば、「POPな感じ」とか抽象的に書く場合もある。
どちらも書かなくても、プロのPAさん、照明さんがいい感じにしてくれるので、特別要望なければ、何も書かなくてもOK
現場のスタッフさんは、曲調だけでも書いてあると嬉しいと言ってた。

CD音源制作

セットリストが決まったら、セットリストの順番通りの曲順にしてCDを焼いてCD音源を用意する。
ほぼ使用楽曲が決まってる場合は、毎回作るのが面倒なので使い回しでOK

CDの盤面にグループ名とトラック順の曲名を記載
CD盤面に貼るシールとかあるので、プリンタで綺麗に印刷したものを貼ったほうが見栄えがいいので、余裕があれば準備する。

時間がなければ、手書きでもOK

自分で焼いたCDの場合、ちゃんと再生されない場合がたまにあるので、必ずCDプレーヤーで音が鳴るか確認する。
予備でもう1枚作っておくのが良い。

心配性な人は、各メンバー分の CDを用意して渡しておくのがいい。

*ライブ後にCDを回収しないといけないんだけど、これを忘れてしまうことが多いので、余分にCDを用意しておいたほうがいい。

物販に必要な物を準備

・チェキ本体

1台で足りると思うけど、グループの人気度、ファンの数、運営スタッフの数によって適宜、複数台用意

・チェキフィルム

こちらも1日の売上枚数に応じて事前に用意する
既存ファンだけでなく、当日大人買いするファンが現れたりする場合もあるので、余裕を持って用意しておいた方がいい。

・最後尾札

物販時にファンが殺到したりトラブルを回避するためにも、物販受付まで一列に並んでもらって最後尾の人に持ってもらうための札
裏にメニューとか書いておくと並んでる最中に色々選んでもらえるので良い
透明なクリアケースなどにA4用紙をプリントして入れておくと痛まなくて良い

・チェキ券

様々な運営方法があるので、どのやり方が正しいか決まってるわけじゃないけど、誰が受付したか分からなくならないようにお会計時にチェキ券を渡すのがトラブルが少なくていいと思う。
使い捨てでいい場合は簡単なチェキ券でいいが、使い回したい場合は、ラミネート加工したり痛まないように工夫すると良い
グループで共通のチェキ券もあれば、女の子それぞれにチェキ券がある場合もあり、グループで運用しやすい方でチェキ券を作成

・物販メニュー

当日販売するメニュー表を用意する。手書きでも、デザインしたものをプリントでも、グループのイメージに合わせて用意する。
メニュー内容が多すぎても選ぶのに迷ってしまうので、ある程度絞り込んでスッキリしたものにするのが良い
 よくあるメニュー
  *2ショットチェキ
  *CD
  *Tシャツ
  *生写真
  *缶バッチ

この辺りのメニューはなんでもOKで、グループで特色を出した物を作っても面白い。運営スタッフの腕の見せ所でもある。

・お釣り

物販中にお釣りがなくなることが多いので、1000円札を最低でも10枚は用意しておくと良い。通常の売上などから予想してお釣りは適宜増やしておく。
物販メニューの金額にもよるが、小銭が発生するような金額にしないのがオススメ

・サインペン

チェキにサインをするためのペン
マッキー8色入りか12色入り
ポスカとかはこすると禿げるのでマッキーがベスト

・タイマー

チェキにサインを書く時間が決まっている場合は必ずタイマーをつけて時間内でサインを書き終わるようにさせる
メンバーによって時間に差があると不公平感が出て必ず後々クレームになるので、注意する。
サインタイムは1分〜2分が望ましい(ファンが多くなったらサインは後日サイン会で!とかもある)

・小さいバインダー

チェキにサインを書くように100円ショップにあるような小さいバインダーがあると便利。立ったままバインダーにチェキを挿してサイン書けるようにする。
テーブルにチェキを置いて書くと、胸元を覗き込むスケべなファンとかがたまにいるので、必ず立ってチェキを書かせるようにする。

・チェキ用の電池

通常のチェキは単三電池だけど、機種によって特殊な電池があるので、あらかじめ用意しておく

・お金を入れるポーチ、ミニ金庫など

お釣りや売上金を入れるためのポーチやミニ金庫などを用意する。

・貴重品袋

メンバーがライブ中や物販中に楽屋泥棒に合わないように貴重品は運営スタッフが管理する。そのための財布などを入れるための袋を事前に用意

会場入り

当日は出演時間の30分前には衣装を着た状態でスタンバイできるように集合する。
スタッフやメンバーが慣れてない時は、段取りを打合せたりする必要があるので1時間前集合すると良い。
楽屋が小さいなど会場によっては、あまり早く行くと嫌がられる場合もあるので、事前に確認が必要。

受付でスタッフパスがもらえる会場は、必ずパスをもらう!

パスの有無は受付で確認。

挨拶&音源、セットリスト、予約表提出

会場入りしたら、メンバーを楽屋まで連れて行き、ライブ主催者にご挨拶。
初めての場合は必ず名刺交換する。
当日は主催者が忙しくて挨拶するタイミングがない時があるが、帰るまでに隙を見つけて必ず挨拶すること!

セットリスト、予約票が事前提出の場合は、当日までにメールなどで提出

当日提出の場合は、受付か楽屋にセットリストと予約票の紙があるので、記入してCDと一緒に提出する

提出する場所は、受付だったりPAブースに直接だったり会場によって違うので確認する。

ライブ中

運営スタッフ用の場所がある場合は、所定の位置でライブをチェック
ない場合はフロアの邪魔にならない場所でチェック

余裕があれば、ライブを動画撮影しておく

メンバーのためのパフォーマンス確認やyoutube配信など用途は色々あるので写真、動画共に撮影しておくと良い

物販準備

物販時間はあらかじめテイムテーブルで決められているので、時間になったら指定の物販スペースで準備する

メニューや物販用のグッズをテーブルに並べるだけ

物販受付

ファンの方達に1列に並んでもらい、最後尾には最後尾札を渡す。
ファンの数、メンバーの数、物販会場のスペースにより、必ずしも正解はないので状況に応じて適宜変更。

受付ではなく、メンバーの前に一列に並ばせるパターンとかもあり、色々なパターンを模索して自分のグループにあった方法を見つけるべし!

今回は1列に並んでる想定で進める。

受付で順番にチェキ券やその他の商品を販売。
受付では、お釣りを入れたり売上金を入れるためのミニ金庫や財布用ポーチなどでお金を管理する。

オススメはウエストポーチ!

チェキ撮影

受付がだいたい終わったら、順番にチェキを撮影する
スタッフが二人いる場合は、受付した順にどんどんチェキを撮影していく

メンバーがコロコロ変わってファンも入れ替わりになると煩雑になるので、
メンバーを固定して、その子のチェキ券を持っている人を並ばせて順番に撮影しているとスムースに進行する。
この際も、最後尾札があると列も乱れずトラブルも回避できる。

チェキの撮影順は受付の進行によって変わったりもするので、人気度やファンの数によって、適宜変更する必要がある。

こちらも正解がないので、臨機応変に対応すべし!

販売したチェキ券はチェキ撮影時にファンから回収しアイドルに渡す。(女の子に枚数を確認させるため)

チェキ枚数確認

アイドルが楽屋に戻る前に、アイドルからチェキ券を回収する。
この際、枚数に間違いがないか確認させて、誰が何枚売ったか記録しておく

清算とCD回収

会場によってはチケットバックがあるので清算してもらう。
物販手数料が発生する会場もあるので、その場合は手数料を支払う。
PAか受付で提出したCDを回収する。

最後に主催者、会場スタッフにメンバー全員と一緒に挨拶して会場を撤収。


最後に

楽屋使用は譲り合って綺麗に使う
楽屋は限られたスペースなので人数分の椅子やスペースがない場合が多いので、他のグループの迷惑にならないように譲り合ってスペースを使わせる。

楽屋での無駄な私語は極力禁止させる
平気で他グループの悪口や運営批判、恋愛トークをするバカがいるので絶対にNG。必ず誰かが聞いていて後々トラブルに発生するため

共演者との写メ、自撮りなど
楽屋で着替えている子がいるのに平気で自撮りするバカもいるので絶対にNG
他人の私物や写り込みがNGなものがないか必ず確認して自撮りする
共演者との自撮りする場合は、必ず事前に運営に撮影許可を取らせる。一緒に映るグループによってはマイナスプロモーションになる事もあり得るので、確認が必要。
その際、Twitter、SNSへの掲載許可も必ず取らせる。

問題ない場合は、共演者同士で直接許可を取らせる事もある。



まだまだ、書き足りない部分も多々あるような気がするが、とりあえず必要最低限の事は盛り込めたかと思う。

スタッフのみんな!しっかり頭に叩き込んでおくように!


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