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家さがしノート#EX1 住宅ローン編

長年続けた賃貸暮らしから、中古の分譲マンションを購入した後のあれこれ

住宅ローンの審査から契約までの過ごし方

 中古マンションの購入契約を締結したあと、すぐに山場を迎えることになる。それが住宅ローンの契約。長ければ35年もの期間で返済する巨額の借金を負うわけなので、なによりも知識が必要になる。自分や家族の生活を守る意味でも物件選びと同じくらい慎重さを求められることなので、付け焼き刃でもいいからとにかく勉強しておかないと、5年後10年後に家を失うことになりかねない。契約ごとってホントに大変だし面倒…

ローン審査の申し込みに行こう!

 まずは銀行窓口でローン審査(本審査)の申し込み。と言ってもどの支店でも良いわけじゃなく、住宅ローンの窓口がある支店(=ローンセンター)に限られる事を初めて知った。ここでも有能仲介E氏が活躍してくれた。銀行の担当者に必要な情報を提供して、先方からこちらにアポイントの連絡がくる手はずをつけてくれていた。

 電話してきたのは朗らかな口調のローン審査担当A氏。次の土曜日だったらシフトに入ってるから平日じゃなくてもOKとのこと。え、銀行窓口って土曜日も稼働してるとこあるの…ご苦労さまです。さて、土曜日になって約束の時間に某駅からほど近い銀行支店へ。ATM横にドアがあって、その前におじさんが座ってる。近づくと「俺さん?お約束の」と聞かれたので、ああこの警備員みたいな格好のひとがA氏?と一瞬思ったんだけど、続けて「A氏を呼んできますのでお待ち下さい」と。やっぱり警備の方だった。

 審査担当A氏は電話口で感じたよりずっと朗らかで、ローンの審査に関わる厳しい感じがまったくない。「事前審査通ってるし、まず問題ないと思いますよー」とニコニコ。必要な書類に記入捺印して持参した添付資料を提出してハイ終わり。え、これだけ?となるほどあっけなく終了。ただし所要時間としては1時間ほど。

 書類記入にはいる前に、ローンの説明をひと通り受ける。金利のこと、返済方法(金利均等/元金均等)のこと、団信のこと、オプションのこと、審査通過後の流れのこと。金利については、事前に調べたとおりではあるけど「審査申し込み時点、あるいは審査通過時点、はたまた金消契約時点でも金利は確定しない。あくまでローンの実行、つまり物件引き渡し日の金利が適用される」だった。引き渡しまで1ヶ月以上あったので、急に金利引き上げにならないか不安だったよ…。返済方法と期間については、審査申し込み時点では仮ぎめで、金消契約時点で確定になるとのこと。ほほほう。

 で、前述のとおり申し込み書類に記入。オプションはつけなかった。記入中に仮ぎめした条件での返済シミュレーションの資料を作ってくれていて、後で見ておけと渡された。そして色々と銀行のグッズもくれた。ミニうちわも入っていて、ちょうど暑かったのでありがたく使いました。

審査を通ったら契約!…の前にお勉強しよう!

 申し込みから1週間ほど経って、無事審査通過の連絡が仲介Eより入った。翌日には審査担当A氏からも電話があり、金消契約の担当に引き継ぐとのこと。金消契約もA氏のローンセンターかと思いきや、上位のローンセンターで実施するとのこと。なにそのピラミッド構造。ともあれ、物件、つまり売り主さんから一番近い支店を選択し、金消契約日を設定。金消契約日の2週間前には連絡してもらえるらしい。

 ここから猛勉強。審査申し込みの時点である程度は住宅ローン知識を詰め込んでいたものの、契約前にさらに追い込んで間違いない状態にしておきたかった。「窓口申し込みならネット申し込みと違って担当職員と相談しながら決められます♪」なんて嘘には騙されないぞ!(被害妄想)
決めるべきは金利種別(変動/固定)と返済方法と返済期間の3つだけ。たったみっつ。されどみっつ。

 契約先の銀行における住宅ローン金利の推移を2年分調べて、ネット記事で専門家風のひとたちが述べる今後の見立てを加えて自分なりに予想する。「変動と固定のどちらが有利?」なんていうネットの記事もたくさんあるけど、どれもこれも「結論はない。自分で判断して」に帰結してるので読むだけ無駄だったし、まあ結局は自分の判断しかないのは事実。そこで、表計算ソフトを利用して全部シミュレーションした。変動、固定5年、固定10年、固定20年、全固定それぞれで金利変動予測を加味して数値化した。結果的に10年以内の金利引き上げに対するリスクヘッジを取りつつ返済総額を抑えるバランスが取れていたのは固定5年から10年だった。(金利優遇が全期間適用、という情報も添えておく)
返済方法に関しては、総額を抑える観点から元金均等が良さそうだった。返済金額が不均等になる反面、毎月徐々にではあるものの確実に元金を減らしていけるので、固定期間終了後の金利変動に対するリスクヘッジにもなると思ってる。

 そもそもで言えば「この物件を終の棲家にするかどうか」という観点もある。築浅物件なので、大規模修繕が実施される築15年を迎える前に買い換えるという策もあり、そうなると売却時点で残債+売却益で取られる税金以上の価格で売れさえすればよいので、全期間による完済を考える必要もない。…のだけれども、10年先のことなんて分からない。その時点で不動産が資産的に壊滅していてとても売れない、なんていう状況になってるかも知れないし、金利が上がりすぎて買い替えのローンを組めないなんていう状況もあるかも知れない。都合の良い前提は捨てて考えなければいけないので、ここは全期間支払って完済することを前提にする。
(それを言い出すと「10年以上先に支払い能力があるか」というそもそも論になるが、そこを突き詰めるとローン組めないのでさすがにそれだけは)

 そして金消契約1週間前。まだ連絡こない。大丈夫?と思って審査担当Aに電話すると、確認してくれるとのこと。30分ほどで折り返し連絡がきて、R氏が担当になるのでよろしくと。その30分後にR氏から連絡がきて平謝り。当日はよろしく頼みますよマジで。マジで。

いざ住宅ローンの契約!

 心に契約内容を決めて上位のローンセンターへ。ローン実行=残金決済=引き渡しもここで行うとのことなので、駅からの道をしっかり把握しておく。受付のひとに予約の旨を伝えると、すぐ傍のカウンターに通された。あれ、こういう契約ごとって厳(いかめ)しい個室でやるんじゃないんだ?左右が仕切られてるだけで、いたって普通の窓口…

 しばし待つと、対面する席に女性が現れた。名刺を受け取ると、電話で話した担当の人じゃない。誰?席違いじゃないですか?

契約担当H氏(以下、契約H)「Hです。急に担当Rが休みになりまして」

 そんなことある!?まああるか。俺も急に体調崩して休むことあるし。でも事前連絡怠ったり当日休んだり…。で、契約HはHで説明噛み噛み。外見的にはベテラン行員ぽいのに、こんな辿々しい説明ある?ていうくらい噛むし声も小さい。もちろん「相談しながら決めましょう」なんていう雰囲気にはならず「どうされますか?言う通りで契約しますけど?」という流れ。やっぱり事前に勉強して決めておいて良かった。

 元金均等で期間はこれ、固定n年で契約する旨を伝えると、何のアドバイスもなくハイハイと手続きが進んでいく。数枚の書類に実印をバカスカ捺して、2時間ほどで終了。え、これだけの文面で2時間経ったの?そうなんです。2時間経ったんです。まずローンの説明や告知で30分、書類記入に15分、雑談5分。それ以外の1時間ちょっとは全部待ち時間。書類作ってくるだの承認取ってくるだので待機ターン多いし長い。挙げ句に「契約内容に基づいた返済シミュレーション作ってきます」とだいぶ待たされたのに、その書類が持ち帰りセットの中に入ってなかったというね。

 ともあれ、だいたい3000字超えたあたりでローン契約は完了。これでお金を借りられることになったので、本当にマンション買えます。ひと安心。

 本当は家電選びも書きたかったんだけど、もう各社から新モデルが発売されたりして旬じゃないので、次は家具選びの記事かなあ。ではまた。


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