幸福洗脳1

オリラジ・あっちゃんの記事で泣く泣くカットした箇所

オリエンタルラジオの“あっちゃん”こと中田敦彦さんのインタビュー記事をEC の専門紙「日本ネット経済新聞」3月14日号に掲載しました。アパレルブランド「幸福洗脳」立ち上げの経緯や戦略について、あっちゃんならではの熱量で語っていただいたものです。

記事はこちら↓↓
https://www.bci.co.jp/netkeizai/interview/443

紙面を構成する上でスペースの都合で泣く泣く削った箇所がありました。その部分は個人的にはとても面白いと感じていたところだったのですが、全体的な流れ上やむなく削った部分でした。

その箇所は今さら紙面に載せられないので、この場で一端を紹介したいと思います。


「幸福洗脳」とラジオを連動させた理由

1つ目は、ラジオ番組「オールナイトニッポン・プレミアム」と「幸福洗脳」プロジェクトを連動させた理由についてあっちゃんが語った箇所です。もともと私がラジオで「幸福洗脳」を知り、興味を持った経緯があるので、本当は削りたくなかったところです。

――ラジオ番組「オールナイトニッポン・プレミアム」と「幸福洗脳」プロジェクトを連動させた理由は。
 
 元々は完全に別プランだった。当初、「幸福洗脳」はECサイトとインスタグラム(インスタ)で売っていこうと考えていた。インスタ用の撮影でモデルさんから「これって中田さんのブランドだってどんどん言っていくんですか」と聞かれたときにドキッとした。「モデルでもないのにファッションブランドやるって誰が言っているだ」という恥ずかしい気持ちが自分の中に少しあることに気付いた。
 「幸福洗脳」をやるにあたり、ベンチマークしたブランドの一つに「FXXKING RABBITS(ファッキン・ラビッツ)」がある。すごい人気のブランドだが、このブランドの代表の石川涼さんと自分の違いは、何に人生を費やしてきたかの違いだと思う。石川さんは自分よりも早くブランドを立ち上げ、今日の成功を築いた。ただ、石川さんが地方のショッピングモールを歩いていても声を掛けられない。そこが大きな違いだ。 自分はメディアに出ている強みを生かすべきだと考えた。ブランドを恥ずかしがっている場合ではない。テレビで「幸福洗脳」を着るのもありだが、ラジオというパーソナルなメディアでごりごりにブランドのことをしゃべってみようと考えた。テレビはルールが厳しいが、ラジオなら認めてくれるかもしれないと考えた。
 最初は物議をかもしたが、ギリギリOKだった。やりすぎると放送を広告に使っていると受け取られるが、「これはビジネススタートアップエンターテイメントなんだ」と説得した。ラジオで「買ってくれ」と購買をあおる時間が長いと駄目だが、ただひたすら自分の仕事に関して進捗を喋っているだけだから問題はない。学者が自分の研究について話したり、ミュージシャンが自分の楽曲について話したりするのと同じだ。

連載漫画のようなスピード感

もう1つはこれもラジオと関係した内容ですが、毎週のようにラジオで「幸福洗脳」の進捗をレポートしていて、大変そうだと思ったので、なんでそんなスピード感で動けるのか、教えてもらった箇所でした。

――毎週の放送で進捗を報告するのは大変だと思うが、どうブランドを育てていくかの目算はあったのか。

 長期的にこうしていこうという計画はなかった。流れの中で決めて走り続けている。自分はよく「足元の石を拾って投げろ」と言っている。武器を作っている間に戦は終わってしまう。足元の石を拾って投げて倒した敵から武器を奪い、それで敵を倒せばいいという発想だ。デビュー当時から下積みがなかった。下積みするつもりだったが、気付いたらテレビに出ていた。すべてOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)でやってきた。
 毎週、ラジオでリスナーに「幸福洗脳」の次の展開を伝える行為は、連載マンガの作り方に似ている。少年ジャンプの番組を5年くらい担当していたことがある。マンガ家とその編集者のスピード感はすごい。連載自体が先の展開をかっちり決めないでスタートし、読者の反応を見ながら次週はどうするかを繰り返している。毎週どうなるか、リスナーも分からないし、僕も分からない。先週言っていたことと全然違う展開になることもある。そういう作り方はグルーブ感が出て良いかなと考えた。ラジオではビジネスって何なのかというのを全部見せられていると思う。

以上、泣く泣く削った箇所でした。ラジオは期間限定放送だったため、終了してしまいましたが、今後もあっちゃんや幸福洗脳ブランドに注目していきたいと思います。


EC業界向け専門紙「日本ネット経済新聞」で記者してます。EC、通販、モノづくり、流通、マーケティングなど取材していく中で紙面には書かない自分の考えや疑問について書いていきたいと思います