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旬に来日する意味。Drab Majesty来日は新しい時代の幕開けである。

Fat White Familyの初来日は残念ながら流れてしまったが、DIIVの単独来日など2020年の海外インディは年始早々まさに“寝耳に水”と言ったトピックで溢れていた。
2019年から地続きではあるが、シーンに漂うワクワクするような空気感は間違いなく10年代から20年代へと転換しつつある予兆だったと思う。
その中でも“Drab Majestyの初来日”を目撃したオーディエンスはそれをメーターが振り切れるほど感じた事だろう。
なにしろ“絶対に来ない”言われていたアーティストが新譜(超名盤)をリリースし、知名度も期待度もまさに旬の状態で電撃来日してしまったのだから。

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急遽、前日にBIG LOVEでインストラライブを行う事が発表され、サインを求めるファン達と交流したDrab Majesty一行。僕は残念ながらこの日は行けなかったのだが、ライブも最高で大盛況だったそうだ。Dais RecordsやDrab MajestyをBIG LOVEで知った人が多い事を考えるとリアルなファンに届くとても素敵なサプライズイベント。

Deb DemureことAndrew(ギターの方)は背が高く、シンセのMona DことAlexはステージ上でもカメラを向けたオーディエンスに余裕のピースを披露するなどお茶目な一面も。とにかく生で見る白塗りは思いのほか迫力があって、登場した瞬間に会場全体をDrab Majestyの世界に変えてしまった。照明や天井も高く、月のスクリーンなど全て含めて会場の雰囲気も良く。まるで地球に降り立った宇宙人。(そもそも2人の設定は両性具有の分身なのだが)これには感動でちょっと涙が出たほど。
今回は初来日と言う事で「Everything Is Sentimental」「39 By Design」「Cold souls」などを期待してきたファンにとっても単独公演と言う事で新旧曲を網羅したロング&ベストセット。アンコールも2曲披露して、大盛況で幕を閉じた。

てっきり古参ファンが集うと思ったのだが、意外にも3rdからDrab Majestyを知った人や、この来日で知ったと言う人が多かったようで、「Ellipsis」が一番会場が沸いていたように思う。年齢層は幅広かったが、ファッションやカルチャーに興味がありそうな若い層も多く、DJの選曲などに反応していた。DJもLuby Sparksのフロント2人にMADAME EDWARDAのZINさん、Drab Majestyを招聘したHANDS AND MOMENTのZine関連イベントPØRTALのレギュラーDJと間違い無いラインナップだったが、近年のインディ、Drab Majesty、Dais関連、ルーツミュージック等をセンス良く混ぜていて、19時のオープンからクローズまでとても心地良い空間だった。

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嬉しかったのはマーチャンが充実していた事。買いそびれたModern Mirrors扇子を購入(笑)
開場から物販に列が出来てロングスリーブTシャツは即完売していた。

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年末年始のバタバタからいろいろ環境の変化と共に一息つく暇もなかったが、念願だったDrab Majestyを見れて一区切り。やっと2020年、新しい時代がスタートした感がある。ゴス、ダークウェーブ、シューゲイズ、ドリームポップなど懐が深すぎるアーティストだけにライブから様々なインスピレーションを得た夜だった。





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