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ソンテウはワイルドな乗り物である

ソンテウに乗るのが結構しんどい。とはいえ、バンコクでソンテウ無しでは暮らせない場所に住んでいる。

ソンテウに乗り始めてからは珍しさも手伝って、面白さの方が先に立っていた。

どこまで行っても片道9バーツ(34円)という安さもソンテウの魅力であった。

ソンテウの後ろのデッキの部分にも立ち乗りしてみた。風を切るようで爽快であった。だけれども、道路に落ちたらすぐにでも車やバイクに轢かれるだろう。

今日もソンテウに乗ったのだが、運転の荒さがひどかった。急ブレーキをかけるのはしょっちゅうで、なおかつ、シフトチェンジの仕方がまずいのか、加速するたびに車体が激しく揺れるのだった。

運転手が急ブレーキをかけた時に、立っていた乗客が前のめりになって転びそうになっていた。

それでも、乗客たちは運転手に対して注意しようとしない。まあ、下手に注意でもしようものなら返り討ちに合うこともあろうから、皆、黙って耐えてるんだろうけど。

とにかく、9バーツでソンテウには乗れてしまうわけだから、安さの代わりに安全やら快適さを代償にした乗り物であることがよくわかる。嫌ならソンテウに乗らなければ良いということだ。運転手も最底辺な暮らしをしていて、相当にストレスが溜まっているんだろうなあ。

あと、バンコクの道路で朝か夕にたまに見かけるのが、作業員を大勢載せたトラックだ。中型のトラックの荷台の部分に座席が作られていて、あれにもやはりデッキ部分に人がしがみつくようにして乗っている。

タイの周辺国から連れて来られた労働者達なんだろうかと勝手に想像した。タイ人はあまりキツイ労働をやりたがらないらしい。街で走っている乗り物などを観察していると、タイという国は厳格な階級社会なんだよなということをたまに思い出させることがある。

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