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泉谷地春先生に導かれて〜4スタンス理論で知った「自然体」

 身体の使い方と演奏の関連性については、高校時代・浪人中から興味がありました。
 何時間も練習していると同じところが凝り、自在に動かしたいはずの10本の指や身体がどんどん固くなる。肩も凝る(笑)
 尊敬する先生方から音楽への向き合い方とともに身体の使い方を導いていただいてきたのに、何年経ってもなかなか楽器が響くような音が出ない、今ひとつ細かいところが弾けない。

「私にはできないんだ」「才能が無いんだ」「ただただ練習不足なんだ」
…長年そんな考えとともに暗中模索でしたが、そうして自分を否定しながらでは練習もやみくもになり、辛いだけでした。

 そんな折、ある音楽祭で初めて地春先生の4スタンス理論の講座を聴き、
タイプによって身体の動きや音楽の捉え方にも差があること、自分のタイプ(B2)も分かりました。

 先生は東京でもレッスンをされていると伺い、早速「技術的に思うように弾けない箇所」ばかりを揃えて伺うと、
🖐️「オクターブでの移動が苦手なんです」→「Bタイプさんは肘主導で動いてみて」…音を外さなくなる。
🖐️「バロックの作品なのに歌いすぎて(うねって)しまいます」→「それはクロスタイプ(A1・B2)の良さでもあるから、一音一音が真珠のネックレスのように粒が連なってるように捉えてみて」…過度なうねり無しに楽に弾ける。
 こんな風に具体的なアドヴァイスをいただくとたちまち自然に弾け、また一度導いていただいたことは他の曲で同じように応用できます。

 そしてそのレッスンは、フィジカルなことを習いに行ったつもりが、「作曲家の意図」を知り、「作品そのものの姿」に近付くためのレッスンに他ならない正に理想的とも言えるレッスンでした。
 これはご自身が音楽家である地春先生だからこそ可能なレッスンです。

 いくら教えを乞うても練習してもできなかったことが、自分の身体に合っていない使い方をしていただけだったと分かったのです。
 そしてこれらの動作を、日頃身体をゆるめて体幹を整えていく「リポーズトレーニング」で基本的に自分自身で維持していくことが可能なのです!肩こりも起こらなくなくなりました(笑)

 地春先生のレッスンを受けられた方々は、ご自身の音楽の「自然体」をその場で掴まれ、その演奏はいつの間にか「作品本来の姿」にぐっと近付きます。
 どなたにも寄り添う優しい雰囲気で、初めての方もリラックスして受けられます。

素晴らしい演奏は、何か足すのではなく私たちの「自然体」でできることであり、

あなたはそのままで素晴らしい

と4スタンス理論を通じて教えていただきました。

 「私なんてそんなレベルじゃ無い」「生徒には身体理論などもったいない」と思われている方々にこそ、いち早くお伝えしたいのが地春先生と私の願いでもあります。
 新潟市でセミナーを続けていますが、地春先生のレッスンを受講される方々の音の明らかな変化を毎回目の当たりにし、今後も音楽を愛する多くの皆様に広がっていくことを願ってやみません。

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