THE DAYな日常 DAY26

シェイプ生成ツール

シェイプ生成ツールを使って色々な板を形にして並べてみた。自分はとしさんと違って板を触った本数が圧倒的に少なすぎるし、もちろん板の設計は初めてだ。ただ、このツールを作る過程、既存の板をCAD上で再現する過程でシェイプの設計の仕組みを学べたと思う。

このツールはパラメータとして、以下のようなものがある。21個の値を入力することで、平面図断面図、3D形状を出力できる。

シェイプ生成ツールのUI

形状関連

  • 長さ

  • サイドカーブ半径

    ノーズ・テールそれぞれ

  • 先端幅

  • 先端円弧の膨らみ幅

  • ワイデストポイント位置

  • ワイデストポイントの幅

  • フィレット半径

インサート関連

  • ビスの列数

  • ビス位置の先端からの距離(ノーズ・テール)

断面形状関連

  • キャンバー高さ

  • キャンバー位置

    ノーズ・テールそれぞれ

  • キック高さ

  • 接雪位置

まず、板の平面的なシェイプは基本的に円弧の組み合わせでできている。ノーズテールの角にRが無く角張ることもあるが、それ以外は円弧同士は共通の接線を持ち、滑らかに接続する。初めは、各円のRを指定して、そのうちのいくつかの円は滑らかに接する拘束条件で自動的に決まるという仕様だった。しかし円弧のRをそれでは、既存の板のシェイプを参考にすることが難しくなることに気づいた。

そこで、Rの大きさは測るのが難しいので、ノーズテールの先端の円弧は、曲率が変わる点を結んだラインの横幅と、そのラインと円弧頂点までの距離を指定することで、先端形状を生成する仕組みにした。その値の方がイメージもしやすいことがわかった。

この先端の作り方だと、ワイデストポイントと先端からの距離を指定するとワイデストポイントの円弧のRも自動的に決まる。この円弧と先端の円弧の接続にフィレットをかけることで、ノーズテール形状が決まる。

ノーズ先端とノーズ横の曲線(緑色)を滑らかに繋ぐ過程

最後にサイドカーブの値を入力すると、ノーズテールの円弧に接するようにしてサイドカーブが決まる。既存の板を測ってツールに入力する場合、ウエストを指定した方が良いが、カタログなどではRの値が記載されることが多く、その値がキリのいい値が多いことから、ウエストではなくまずRを決めることで設計していると推測し、サイドカーブはRを指定する仕様とした。

次に、断面形状を決める。断面形状はノーズテールは円弧、キャンバーはスプライン曲線とすることで、入力するパラメータを最小限にした。

最後にこの断面形状に沿って、平面形状を曲げることで、板の3DCGを生成する。

このような仕組みでシェイプ生成ツールが完成した。このツールに既存の色々な板の数値を入力して図面化してみた。

色んな板を図面化
3Dモデルをオンラインストア上で見れても面白そう

各寸法の入った図面を並べてわかったこと

乗り味はそれぞれ違いがあっても、図面で重ねると数ミリ単位でしか違わなかった。見比べると、ワイデストポイント位置で印象が大きく変わっていた。

テール側接雪位置は120〜180mmくらいが一般的だが、ノーズ側は190〜350mmと様々。km4kのノーズ側接雪位置がかなり中央寄りでS-キャンバーが数値としてよくわかる。

ROMEのRENEGATEやUKIYOのOWNERのように、スタンス幅狭めで乗る想定の板でも、ワイデストポイント位置や接雪位置などの形状は他と変わらない。

WHITE SPACEのノーズはワイデストポイントがキック途中にあることをさとしさんが指摘していたが、数値的にもそれがよくわかる。オールマウンテン系ボードでは他にもそのような特徴を持つ板はある。

グラフィックデザイン作成

かもめさんのアドバイスを受け、ゴンドラの色の案を一旦やめて、もう少しシンプルな意味付けを考えた。
自分が感じた白馬や47のルート8の印象をデザインに落としこむことを考え、背景と文字色は、自分が好きなルート8から見える景色をもとに青地に白に決めた。以前のゴンドラの色よりも色の相性がいいと思う。

バリエーションとして、サイズ表記の案、当て込んだ位置に相当する数字を跳ねさせる案を考えた。

グラフィック検討中

としさんにシェイプ相談

としさんにグラフィック案を見せると、それだけで形状の20〜30mmの精度でおかしな点を見抜いていた。もらったコメントとそれを受けて考えたことをまとめておく。

  • 壁遊びの中でも1つに絞った方がいい。30ヒットなら、それに専念する。

30ヒットのコンセプトだと、小回りだけを重視する板になるなと思った。自分の遊び方は細かい30ヒットではなく、デカい15ヒットのイメージなので、このフレーズは違うかもしれない。壁遊びにも、オーリー、スラッシュ、レイバックなど色々あるがその中でも壁を高く駆け上がり、頂点でオーリーをかける遊び方が1番好きなのでそれに絞ることにした。

  • 求められる性能はオーリーなのか?

壁の頂点でオーリーをしっかりかけるというよりは、スピードでぶっ飛んでいるということも考えられる。

  • ワイデストポイントの幅

広いと雪の凸凹を面でどんと押さえつける。ALPSはそんな形状で、ツリーランだと、そのドンがアクセントになりターンがしやすい。一方でその衝撃のため、直進性が出づらい。

  • テールのRが小さいかも。

小さいとピンっぽくなるので抜けやすい。これは良い悪いはなく、目的によっては、ずらしやすいという長所になる。

  • スタンス

自分のスタンス50なのに、最小48?両足1個ずつずらすなら4cmずつ変わるから、46とかにする方がいいかも。ノーズ側553長くない?テールが短いとオーリーかけづらい。オーリーをかけるならツインチップがいい。

板の硬さについて

作りたい板の硬さを既存のTDHと比較し、「テールはこの板のテールの硬さ、中央はこの板の硬さ」のように伝えるよう言われた。トーションは一旦考えなくていいそう。板の硬さを決めるのが1番難しく、各社のフレックスの値は当然基準はバラバラだ。芯材の硬さだけでなく、板の幅などの形状によっても変わる。設計中の板のノーズ幅が、320mmくらいでALPSと近いため、それと比べるのがいいと言われた。2種類のALPSを渡され、明日はそれを乗り比べることにした。


クラウドの合宿参戦

ギリギリ夕食に間に合って食べ始めるとすぐにモンクリインターンのことを聞かれた。「最近楽しそうな生活してるな」とよく言われる。この日記もやはり読まれているらしい。久しぶりの合宿コンパで大学生感を味わった。

MEMO

天気:曇り雪
ゲレンデ:オフ
イベント:グラフィック作成・クラウド合宿

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