見出し画像

#2を語る。with モナレコーズ佐々木さん part.0 ~プロローグ~

 こんにちは。The EndcoresのVo/Gtの野口純史です。アルバムについてモナレコーズの佐々木さんと話した[#2を語る。with モナレコーズ佐々木さん]がいよいよ全3回に分けてアップされます。今回はその前日譚。ぼくと佐々木さんの出会いと、なぜ今回佐々木さんに協力してもらったのかを書こうと思います。

 それではどうぞ!
_______________________________________________________________
 
 初めてモナレコーズに出演したのは確か2013年の冬の初めだったと思う。当時のSoundCloudに上げていたアンコールズの音源をモナレコーズのスタッフである佐々木さんが聴いてくれたそうで、丁寧な出演依頼のメールが届いた。当時月2〜3本のライブが普通だったので、すぐ「ぜひ出演させてください」という旨の返信をした。そのときはどんなライブハウスかも知らなかった。

 迎えたライブ当日。朝、当時のアンコールズのドラマー堀田くんからメールが入る。そこには熱が出てしまったため、自宅で療養中、今日のライブに出演するのは難しいといったことが書かれていた。まじかよと思いつつ、堀田くんに返信。バンドとして出演できないこと、そして堀田くんがサポートドラマーになった直後で、またひとりの活動に戻るかもしれないと不安になっていた時期だったことも重なり、それなりにイライラしていたと思う。そのあとすぐ、モナレコーズにバンドとしての出演が不可能になってしまったこと、自分一人での弾き語りでなら出演可能なのでもし問題がなければその形で出演させてもらえないかという2点を伝えたところ、「是非出演してください」とのことだったので、アコギを持って家を出た。

 大学の授業が終わり、リハーサルをするためそのままライブハウスへ。もともとバンド形態の出演者のみでブッキングしていたイベントだったのだろう。その日弾き語りで出るのは自分ひとりだった。しょぼくれた気分でリハを終えたので、気合を充電をするため松屋に行きビビン丼を目一杯食らう。腹とともに気合も満たされ準備万端。結果普段よりもいいライブができたと思う。本当はカバーを1曲やる予定だったのだが、急遽変更して新曲をやった。お客さんの反応も上々で、次の出番だった大学生のバンド目当てで来ていたそのバンドのサークル仲間と思われる人たちも、無料配布の音源をたくさんもらいに来てくれた。バンドでは出演できなかったけど、自分の力でいいものにできたという小さな自信がついた。

 そしてライブ終了後、ライブのノルマを支払うため、その日ほぼ初めて佐々木さんと顔を合わせた。佐々木さんはその日のライブがとても良かったこと、そしてこれからもぜひ出演し続けて欲しいといったことを、最初に来たメールと同じように丁寧に話してくださった。でもそれ以上に、なんというか、自分がやった音楽に対して素直にいいと思ってくれていて、それが嘘ではないことがひしひしと伝わってきて、そのことが今までにないほど嬉しかった。

 基本ライブ後の精算の時間というのは、スタッフさんからダメ出しを受ける反省会になるか、「いや、良かったんじゃない?」となりそのまま精算に入る場合の2種類に分かれる(と個人的には思っている)。もちろんこれは自分の経験上の話で、他の人がどんな風にスタッフさんと会話しているかは、偶然鉢合わせてしまう以外知らない。ただ自分は精算に入ると真っ先に「今日のライブどうでした?」と聞いてしまう癖が、良くも悪くもある。そのためスタッフさんも改善点があれば答えてくれるし、特にないと思った場合はないことを言うわけにもいかないので、上記のような結果になるのだろう。まあチキンなので、悪いところを何も言われないと逆に不安になるのである。

 でもこの日の精算は、ただただ楽しかった。その日のライブがよくできたのもあるけれど、そんな日でも駄目だったところはなかったかと不安になり、探したくなってしまうのが自分である。けど佐々木さんがとても自然体で、感じたことを素直に伝えようとしてくれてることがわかって、自分の小さな不安は割とどうでもよくなり、楽しく話をすることができた。

 その後佐々木さんとモナレコーズには、ライブだけでなく前作"#1"の委託販売をお願いしたり度々お世話になった。"#1"はモナレコーズのオンラインショップでも販売されたのだが、そのページに佐々木さんが書いてくれた愛あるコメントは忘れがたい。そのため、今回完成したアルバムについて誰かときちんと話したものを記事にしたいと考えた時、その話し相手は佐々木さん以外に浮かばなかった。

 言わばインタビュー的なことは、したこともされたこともないため当日はかなり緊張していた。そのため前半は緊張が空回りし自分が喋ってばかりだった気もするが、後半は互いの話のグルーヴがかみ合ってきたのか、佐々木さんの言葉もたくさん聞くことができたと思うし、自分自身も話す前には思いもしなかったたくさんの言葉を引き出されたと思う。そして文字起こしの段階で、録音した対談をもう一度聴くなかで自分自身新しい発見があり、このアルバムに対する見方も少しだけ変化が生まれた。

 お互い慣れないことに快く付き合ってくださった佐々木さんに、この場でもう一度感謝したい。ありがとうございました。

 明日からアップする佐々木さんとの対談の模様も楽しみにしててください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?