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介護の現場に入って気づいたことをつらつら書いていくだけのNote

ICT化の遅れ

介護現場のICT化は遅れているのが現状である。
特に自分が感じた、ナースコールとバイタルの取得について書いていく。

ナースコールについて

現状ナースコールの使われ方はさまざまである。
お風呂の後で看護師さんに塗り薬を塗布してもらいたい場合(これは職員が押す場合が多い)、トイレで立ち上がりの介助を介護士に手伝ってもらいたい場合、そのほか何か困った場合などがある。

しかし、それが誰が何の目的で誰を呼びたいのか が分からない。それが本部の方で音が鳴り、それを聞いて職員の誰かが行くというオペレーションは効率的とは言えない。
もし手元にスマートウォッチなどがあり、それらでコミュニケーションができるほうが効率的であると感じた。

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バイタルの取得・実績について

デイサービスの朝は多忙である。朝は利用者さんが来ると靴を出し、歩行介助をして、トイレに連れていく。
その後お茶を出し、その日の血圧と体温を測り紙に記入する。血圧を測るのも際には以下の2点に気を付けなければならない。
それは、①お風呂に連れていく人優先で測ること と ②来てから10分程度時間をおいて測ったほうがいい人が存在すること だ。

で、バイタルの取得している最中にまた利用者さんが来て職員の手が足りず下足場は渋滞になる というのが現状である。

未資格の一個人の意見としては、利用者一人ずつICカードを普及させて血圧計と連動させたいと思う。
朝来ると利用者は自分のタイミングで血圧を測りに行く。測る際にはまず自分のICカードをかざす。すると測定が始まり、終わるとそれがそのままクラウドに反映される。異常な数値の人だけ再度職員が再検査を促す。
こうするだけで、血圧を測る手間 それをクラウドに反映される手間 を省くことが出来る。また、レセプトに必要な実績も施設側は打つことがなくなるようになればいいなと思う。

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現場と経営の乖離について

自分はこの3か月間勤務日はほとんど毎日入浴介助を行っているのだが、その中で「コストカット」について新しい視点を持つことが出来た。

毎日50人近くがお風呂に入るデイサービスでは、シャンプー・ボディーソープ代も無視できないくらい費用がかさむ。
なので、当たり前だが施設には業務用の最も安そうなシャンプー・ボディーソープが常備されている。

しかし、実際に働いてみると利用者が持参してくるタオルの種類によってボディーソープを使う量が3倍くらい異なることに気づく。
ゴシゴシタオルは大変泡立ちやすいが、汗拭きタオルはなかなか泡立ちにくい。もしコストカットをより実現するのであれば自分であればタオル業者と連携して利用するタオルを統一化したい。(もちろん、諸事情によりタオルやボディーソープを持参する人がいることも記載しておく。)

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高齢者デザインについて

認知症は人によってさまざまな症状による違いがあり、また時間を経ると変化があるということだからまだ理解しているとは言い難い。しかし、一人と接する中で非常にユニークなインサイトを得た。

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デイサービスにはこのようにキャップの数字とボードの数字を合わせるものが存在する。利用者さんと一緒にこの遊びに取り組む際にキャップが埋まりやすいのはキャップを置いた側であって反対側の番号はなかなか埋まりにくいことに気づいた。そこで遊びの途中でキャップを置く場所をいつもと反対側にした。そうすると反対側の番号が非常に早く埋まった。これらにおける自分の仮説としては、認知症の人は短期記憶が苦手になり視界から外れると処理がより難しくなるということだ。これらを用いて、何かしら住まいのデザインに活かしたい。。。


最後に

自分の中で介護現場で働くともどかしい気持ちになるときがある。それは違和感に気づいているもののそれをどのようにして変えたらいいのか分からないからだ。バイタルの取得、シフト表の作成一つとってもデジタルが介入する隙は十分に存在するし、脳梗塞の後遺症の方の便を清拭タオルで拭く経験をすれば何か変えたいと思うはずなのにいまだにどのようにしたらいいのか分からない。もちろん、入って数か月で変えれると思ってもいないのだが今後もこの業界に従事していくにあたり今の気持ちを忘れずにいたいと思う。

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