奴隷貿易について
アメリカには現在3769万人もの黒人がいるそうだ。しかしその多くはかつて奴隷貿易で連れてこられたアフリカ先祖の子孫なのだ。
一説によると、連れてこられた人数は1000万人に上るのだとか。
今日は、それが①誰のどんな思惑によるものなのか②どうして成功したのかについてみていきたい③今にもたらす弊害
①誰のどんな思惑によるものなのか
簡単に結論を言うと「利益を追求するヨーロッパ人が」「砂糖を大量生産するため」の思惑だった。
当時の砂糖は白いダイアと呼ばれるほどヨーロッパでは高価なものであった。アメリカ大陸を発見したヨーロッパは砂糖を決めるが莫大な人件費をカットする必要があったが、原住民族・ヨーロッパから渡ってくる人ともに伝染病等で死亡率が高く有効な策ではなかった。そこで、暑さにも伝染病に強そうだと勝手にイメージを抱いていたアフリカ民族に奴隷として安価で働いてもらうことにした。
②どうして成功したのか
・キリスト教への都合の良い解釈
「全く関係のない土地」の「全く関係のない人」を「強制的に働かせること」はキリスト教の教えに反するが
「アフリカ人は知能として低く人種として劣っているため服従させて当然である」と自信を正当化することで宗教的な側面を逃れた。
・アフリカの内情
当時のアフリカは、無数の部族が領土を奪い合っている戦が続いていた。そこにヨーロッパ人が「銃をあげる代わりに、人を売ってくれ」と言われた。
銃をもらえる=自民族の戦闘力の向上
人を売る=敵民族を捕虜にし、ヨーロッパ人に売ることで相手の戦力ダウン
これが奴隷狩りの起源であり、一つの部族がこれを行うと敵対する部族も行わないと武力バランスを保てなくなるため奴隷狩りが浸透するようになった。悲しいのは、アフリカ民族がアフリカ他民族を襲っていたというのはまた興味深い事実である。(=アフリカとヨーロッパといった二分構造と分けヨーロッパが悪いと決めつめることが適切でないと考えれるため。)
ちなみに奴隷になれば
・何週間も海にめがけて歩かされる
・過酷すぎる船旅をする(排泄物の処理などもなく、強姦などで抵抗する気力を失わせ、抵抗してもひどい罰があり、仮に船を制圧できても操縦できないという悲劇)
・奴隷として長時間過酷労働させられる
が待ち受けており奴隷になってからの寿命は三年だったとか。
③今にもたらす弊害
・アメリカにおける人種差別の問題
・アフリカにおける銃社会の普及
また、ヨーロッパは砂糖における莫大な利益から産業革命を通し世界のリーダーになれたというのもまた皮肉である。
<自分の感じること>
・資本主義は万能ではない。利益を求めるところから来るデメリットについてしっかりと考えたい。
・人の欲は変えることのできない時代の流れを生み出す。性善説はきれいだが実態に即していない。性悪説に基づききちんと人をリードできるようになりたい。
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