かくれんぼしてるわけじゃないんだけど

先日、事務所ライブがあって、たしかな手ごたえを感じて「おっ、優勝か?」なんて思っていたら2位で、実は先月もそんな感じで3位で、「あぁ、今年まだ一度も優勝してないんだよなぁ。年内はあと2回か。」と思ったところで2019年が残り2ヶ月ちょっとで終わることを僕は実感した。

振り返るにはまだ早いが2019年は例年にも増してメディアに縁遠い一年だった。
定期的に呼んでいただけていたラフターナイトも今年はいまだ呼ばれず、毎日TBSさんの方角へ手を合わせている僕としては逆にさらに信心深くなっていっているから信仰というものは不思議である。

そんなこんなで相も変わらず焦りを感じながら生活しているわけだが、最近憧れているものがあって、若手芸人が急にTwitterで有名人に名指しで褒められるやつ。あれ。本当に羨ましい。

かが屋がダルビッシュに見つかって褒められていたのを見たときはさすがに非現実が過ぎて笑ってしまったけど(非現実が過ぎてダルビッシュをダルビッシュと呼び捨てにしてしまっている)、他の場合はどうにかキズマシーンの動画までたどり着かないかな…なんて淡い期待を抱いたりしている。

中でも特に羨ましいのは、アーティストに見つかるパターンで、それは僕自身が音楽好きだからというのもあるが、キズマシーンもよくお世話になっている制作団体のライブにスカートの澤部さんが足を運んでいたのをTwitterで見たときは本当に驚いた。僕はスカートのファンなので。
そうなると淡い期待を抱くのだけども、ただ、澤部さんが好きな芸人を見てみるとAマッソさんから始まりランジャタイさんや街裏ぴんくさん、カナメストーンさんといった感じで、なるほどキズマシーンにはハマらないだろうなと、僕のその淡い期待は我々人類が体験するあの初恋と同様に儚い幻だったのだと分かった。

表現をする、という点では音楽とお笑いは隣の畑なのかもしれなくて、そうなると色々と合点がいく。
いまお名前を挙げさせていただいた先輩方は同業者である我々からも尊敬される芸をお持ちの方々で、キズマシーンは同業者からの評価はそんなに高くないし、いわゆる『ネタを観に袖に芸人が集まってくる芸人』のほうが見つかりやすいしファンを公言しやすいのかもとか思って、それに当てはまらないから勝手に狼狽していて、僕は本当に嫉妬深いというか面倒臭い性格をしているなと思うわけだけどそれはまた別の話だからそっとしておいてほしい。


でも、でもである。
きっとキズマシーンのネタがツボなアーティストは絶対にいるはずだという一縷の望みを捨てきれない。
なんとしてでも僕はあの憧れのアレを体験してやるのだ。

見つけられないなら、こっちから誰かに見つかるように仕向けるだけだ。しかも、"誰か"を名指しで。

と、テロリズムにも近い思想を持ってしまった僕はキズマシーンにハマりそうなアーティストを探した。

一生懸命探しました。

キズマシーンにハマってくれそうなアーティスト、見つかりました。



川谷絵音さんです。


ボケじゃなく、これはマジで。
たぶん好きです、キズマシーンのコント。

どうでしょうか、絵音さん。
我々キズマシーンと申しまして、ケイダッシュステージという事務所に所属しております。

キズマシーン、魅力がすごいよ。

僕はゲスの極み乙女。さんのキラーボールが大好きなのですが、あの一筋縄ではいかないテンポ感、キズマシーンのコントと通じるものを感じませんでしょうか。

どうでしょうか。

そして絵音さん、僕らにもロマンスがありあまっております。


そしてすみません、絵音さん。
ネットで手に入れた情報で大変恐縮なのですが、バンドを組む前、芸人を志した時期があったそうですね。
しかも入ろうと思っていた養成所はスクールJCAだったとか。
奇遇にも僕もJCAに入ろうと思っていた時期がありまして、これまた奇遇にもキズマシーンは人力舎さんの芸人さんから愛されています。
あのコントの名門、人力舎さんの芸人からキズマシーンのコントが愛されているという事実、頷けるところがあるのではないでしょうか。


絵音さん。
たいへん不躾ではございますが、名指しであなた様にハマりにいかせていただきました。
我々のコントを楽しんでいただけたら幸いです。
もうここまできたらキズマシーンの虜なはずです。
今後とも我々キズマシーンを何卒宜しくお願い致します。
おしゃれイズムなどでお会いしましょう。


もう売れるためなら手段も選ばない。格好つけない。
あぁ、本当に何かの因果で見つかってしまわないだろうか。
今夜も淡い期待を抱きながら喫茶店に座っている。

まさに、売れないならゲスになってしまえよ、といったところである。

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