見出し画像

桃酵母のベーグル

天然酵母という言葉を聞いた時、

なんだか良いものらしい

という印象があっても、実際に何か分かっていないという人も多いかもしれない。

そういう私も天然酵母の育て方を知ったのは4年前

製菓学校でのBread weekで教えてもらったのが始まりだ

イーストとは

イーストとはイースト菌、酵母のことをいいます

イースト菌は糖を食べて、アルコールと大量の炭酸ガスを出します。

パンが膨らむのはそのガスのパワーですね

天然酵母と書かれていないパンはおおよそcommercial yeastを使っていると思っていいと思う。

パン屋さんなら生イーストを使っているお店が多いでしょう。

手作りパンなら生イーストよりインスタントイースト(顆粒)が一般的。

生イーストとインスタントイーストはそのまま材料に加えるだけでOKという作る人に手間をかけないイースト。

北米地域ではインスタントイーストに加えて、active dry yeastも主流です。

見た目はインスタントイーストにそっくりな顆粒ですが、水を少量含ませると生イーストになるという商品。

ただ、インスタントイーストのように材料にそのまま入れて捏ねればOKという訳ではなく、必ず一度ゼラチンのように水に触れさせるという手間がかかるので、手間がかかるのが嫌なタイプの方はインスタントイーストか生イーストがお勧めです。

生イースト、active dry yeast、インスタントイーストではイーストの配合率が異なるので注意が必要

天然酵母は天然というだけあって、実際に果物、野菜、花などについている天然の酵母菌を使ったパンのことを言います

天然酵母について

私が製菓学校で初めて天然酵母を習ったときの材料は

オーガニックのぶどうと水

でした。

「初めて習ったときに感動して、それ以来天然酵母にはまってます!」

とか言いたいところですが、初めて習ったときは

「おー!すごい!」

という程度の感動でした。

はまり始めたのは自分で家で天然酵母を育てるようになってから。

ちなみに中種に小麦と水を足すことを英語ではfeeding(餌を与える)と表現していたので、本当に生き物の世話を自分がしているという実感が持てたときから、天然酵母作りが好きなりました。

天然酵母の作り方は簡単ですが、時間がかかります。

今回使ったのは

白桃です。

最近果物のくぼみを見ると酵母菌いるかなぁ〜と思って育てたくなります。

旬の白桃は甘みが強いかと思い、砂糖なしで挑戦しました

私が使ったのは桃の皮と種の周りにある桃の実、水。

数日置くとシュワシュワっと発酵し始めます。

今回は途中で砂糖を足さずに完全に桃と水だけで育てたのですが、若干パワー不足が否めない出来上がりに。

中種を作っても、プクプクと気泡は生まれるものの、生地を2倍に持ち上げる力まではない様子でした。

天然酵母作りは難しいのか!?

「天然酵母は難しそう」という声を聞きますが、一概に難しい訳ではありません。

言えるのは

・パンを作れる状態になるまで時間がかかる

・自然相手なので、発酵の強弱がその時々で異なる

ということです

「急にパンが今日作りたい!」と思い立って、作ろうとしても天然酵母は1日では育ちません。

(ホシノ天然酵母種のように天然酵母種を購入する場合は別ですが)

酵母液を育てるのに5〜7日。

酵母液から元種を作るのに2〜3日かかります。

私は「待つ」ことが嫌いなタイプですが、天然酵母を作るのは好きです。

と言うのも、「待つ」より「育てる」という気持ちの方が近いからです。

毎日空気に触れさせたり、振ったり、たまに糖分を足してみたり。

その子の機嫌を見ながら、世話をしていくイメージです

温度管理に失敗してカビが生えてしまったら、もう使えませんが、多少発酵が弱くても大丈夫

元種を作ったときに、

生地が2倍にならない!!失敗だ!!

と思っても生地を捨てないで

まずはその元種に気泡ができているかを確認してください

気泡ができている場合は酵母が活動している状態

十分に膨らますパワーはないかもしれませんが、捨てる必要はありません

お菓子などに活用してもいいですし、インスタントイーストを1〜2gほど足してパンを焼くこともできます

私のベーグルも今回は桃酵母元種+インスタントイーストです

夏は温度管理が難しいですが、酵母育成を楽しみましょう

#パン #ベーグル #料理 #パン作り #手作りパン #朝食 #天然酵母

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?