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ハーバードの学生に第一子が圧倒的に多い理由は何故なのか考えてみた

以前、「マイケル サンデル教授のハーバード白熱教室」というテレビ番組を見たときの一場面でこういうシーンがあった。

ハーバードのエリート学生達で埋め尽くされた大教室に向かって教授がこう問いかける。

「皆さんの中で第一子(長男とか長女とかその家庭で最初に生まれた子ども)の方は手をあげてください」

そうすると驚いたことに圧倒的多数が手を挙げる

こうなることをサンデル教授は知っていた訳ですが、この光景に僕はびっくりしたわけです。

なぜこうなるのか?

理由は明確には開示されないのですが第一子の教育上の有利さを示唆するのがこの場面です。

ハーバードの学生に第一子ばかりが集まるというこの現象、少子化の影響もあるのかもしれませんがそれだけの理由でここまでの差は出ないはず。

この場面、僕はずっと引っかかっていたのですが、僕自身に子どもが2人生まれて、その成長を見ていて理由がわかってきました。

理由は教育リソース配分の不均衡が発生すること。

第一子の頃は親もこどもに強い関心を示すため、十分にコミュニケーションをとります。コミュニケーションを取るための努力をするし、それを楽しむ。

必然的に乳児から幼児に至る脳の発達の初期プロセスでのコミュニケーションの量が増える。

でも第二子が誕生する頃には既に第一子がいるため、普通にしていては第一子の頃のようなコミュニケーションは取れない。コミュニケーションの量を第一子と均等に時間配分しようと努力したとしても半分程度に下落してします。

しかも人間というものはやはり円滑にコミュニケーションがはかれる側とコミュニケーションを取ろうとするものなので第一子とのコミュニケーションに時間を割きがちになります。つまり(本当の乳児期を除けば)コミュニケーション量は半分以下に落ちる。

第一子のコミュニケーション能力が成長して「構って」と積極的に親に対して働きかけることで、親も第一子の意見を優先してしまいがちとなります。結果として第一子の意見は採用されやすく第二子の意見は採用されにくくなる。食事でもメニューでも第一子を中心に家庭は回り、第二子はみそっかすになってしまうこともコミュニケーション量の低下に拍車をかけます。

さらに第一子の頃のような新鮮さと注意力での子育てはできにくくなっていく(子育てが作業化、ルーチン化する)ために、コミュニケーションの質も下がる。第一子がなにをしたとしても「初めての〇〇」なのです。はじめての寝返り、はじめてのはいはい、はじめてのお座り…。それらの第一子の「はじめて」はすべて親にとっても「はじめて」だからこそ、心からの驚きとよろこびとうれしさに満ちているし、そんな感動がぎゅーっとつまったコミュニケーションがなされるはずです。でも第二子の場合はどうでしょうか?第一子の世話にも追われる中で、そうした感動が薄れたり、感動の伝え方が弱くなったりしてないでしょうか?
だとするとコミュニケーションの質もかなりのレベルダウンをしてしまっているはずです。

また、一方で第一子の方はテレビやユーチューブのコンテンツを鑑賞する能力を獲得しているのでコンテンツ鑑賞という意味では第二次は早めに能力獲得していくものの親とのダイレクトなコミュニケーション時間の減少には拍車をかける要素となる。
第一子と比べると第二子の場合は親とのコミュニケーションが減った部分をコンテンツが埋めていく構図があると思います。(それがすべてにおいて悪いとは思わないですが、そうなりがちであることを多くの親が意識していない、気づいていないのではないかと思うのです)

こどもにとって、もっとも重要かつクリティカルな教育資源は幼少期の親とのコミュニケーションだと思います。

それは体のふれあいもそうだけど、ちゃんとした言語でのコミュニケーションや教えていこうという意識も大事だと思う。

そういうコミュニケーションを得る機会が第2子以降は圧倒的に減ってしまう。そしてさらに悪いのは親が第一子の時と同じように子供を育てているつもりでおり、そうした教育リソース配分の不均衡が発生していることに気づいていないことだと思うのです。

そうした不均衡に気づかずに教育がされ続けた結果、それが冒頭のハーバード白熱教室の一場面の理由なのではないか。

そう考えるようになりました。

何が言いたいかというと、僕自身も第2子とのコミュニケーションの量も質も第一子の頃と比べると下がっているのでちゃんとコミュニケーション取らなくちゃいけないなと思ったということでした。
つまり今日のこのポストの気づきは僕自身の身から出ている錆そのものです。世の親御さんたちはもっとちゃんとされているかもしれませんが僕はできていないし、同じような親御さんがおられたら参考になればと思います。

いろいろと自戒をこめて。

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