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あなたの仕事は理解されてる?

FROM ボブ・バーグ

あなたの仲のいい知り合いや親友の中には、なんだかよくわからない仕事で生計を立てている人はいないだろうか?

これは逆もまたしかりであり、あなたの仕事の内容がほかの人には全く理解できない場合が多いものだ。こうした場合、あなたがすべきことは、彼らに“あなたの仕事をどう説明すればいいのか”を教え、導く必要がある。すなわち、あなたを助ける方法を伝授するのだ。

相手が理解できない仕事は無職も同然?


私の友人に、技術系の会社で副社長を務めるトムという男性がいる。「仕事は何をしているか」という問いに、トムは「エンジニアです」と答える。厳しい言い方かもしれないが…それで私に何が伝わるだろう? ほかの人に何が伝わるだろう? きっと何も伝わらないのではないだろうか?

私は機会があれば彼に仕事を紹介したいと思っている。だから仕事の内容、いい見込み客のタイプを、その仕事に馴染みがない人にわかる言葉で説明してほしいと何度も頼んでいるのだ。しかし(私にとってというより、トムにとっても)残念なことに…私にはやっぱり、トムの仕事のことがよくわからないままだ。私が思うに、トムはまだ自分の仕事内容を説明するためのシンプルなメソッドを持っていないと言えるだろう。

さて、この問題を解決するために、営業では一般的なメソッドである「特徴と利点」の力を借りることにしよう。

商品を選ぶ時にお客が知りたいこと


まず、特徴と利点の違いは何だろうか。簡単に言えば、特徴はそれが “ 何であるか ” を表し、利点はそれが “ 何をするか ” を表す。言い換えると、特徴は機能。一方で利点は、問題の解決や願望の成就を意味する。

一般の営業のトレーニングではこの2つの違いを叩き込まれる。というのも、プロの営業にとって「消費者は製品やサービスの特徴ではなく、所有したときに得られる利点を考えて買う」という点を理解することが、ものすごく大切だからだ。

利点はときに、正反対の2つを同時に表す場合もある。言い換えるなら、 利点は消費者の願望を満たしつつ、問題を解決するものになり得る。私が営業をしていたころによく例として使われたのが、寒い地方に住む年配の女性の話だ。

凍える真冬のある日、女性がヒーターを買いに家電店へやってきた。そこで舌のよく回る、売り込みの達者な売り場担当が近づいてきて、 ヒーターのすばらしい特徴についてとうとうとしゃべり始めた。担当は、さまざまな情報を巧みに語って聞かせた。ヒーターの素材、構造、 さらにはワット数……。続けて、開発に要した調査・研究の過程や、あれやこれやの機能についても解説した。極めつけに、製造場所や開発期間といった話までした。すると、長広舌を黙って聞いていた女性が、穏やかにこう尋ねた。「何でもいいのですけど、夜に部屋は暖かくなるのかしら?」。

これこそ、まさしく特徴と利点の違いだ。

相手に”歩く広告塔”になってもらおう


さて、ここで2つの例をあげよう。

「不動産の営業をしております」は特徴だ。一方で「お客さまの今のご自宅を適正価格で売却し、非の打ち所のない夢のマイホームを手に入れる手助けをしております」は、その営業マンに仕事を任せて得られる利点だ。 また、「私は歯医者です」も特徴だ。「私は健康な歯と笑顔を提供します。痛がらせることはありません」は、見込み患者にとっての利点である。

ここで注意してほしいのだが、利点表明に使う言葉 やフレーズは慎重に選ぶ必要がある。例えば「私は患者さんを椅子に何時間も座らせて、金属のドリルで歯をえぐります」は説明としては非常に正確だが、やはりどこか間違っているだろう。

最後に忘れてはならないのは、 “ あなたは ” わかっているかもしれないが、ほかの人はそうではない"という点だ。また、適切な利点表明を行ない、見込み客の見分け方を教え、導くことが必要になる。しかし、このようなことができるのはあなたを紹介してもいいと思えるような関係が築けているからに他ならない。もし相手との関係性が築けていれば、嬉々としてあなたの専属の歩く広告塔を務めてくれるだろう。

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